和文化研究家・三浦康子の「行事育」
「行事育」で親子の根っこをはぐくみましょう
行事育が生まれた背景には、親御さん達の切実な思いがあります。私は和文化研究家として長年活動しておりますが、暮らしの歳時記・行事の話をすると、「日本の文化の素晴らしさに改めて気づいた」「知って良かった」と嬉しい声が届く一方、「もっと早く知りたかった」「できることならやり直したい……」と後悔する方も多いのが実情です。
季節や文化を楽しむためなら、大人になってからでも差支えありませんが、行事を楽しみながら親子の根っこを育むことができると知れば、話は別。だから、子育てに活かすチャンスを逸してしまったと気付き、「もっと早く知りたかった」「できることならやり直したい」と思ってしまう方が多いのです。実は私もその一人で、本質に気付くには時間がかかりました。
「行事育」で遠回りせず近道を
「行事育」は子育て、孫育てに役立ちます
従来は「興味があればやる」「やれば良さがわかる」というパターンです。すると、「興味がないとやらない」「やらないと良さがわからない」ので、取り立てて関心のない方は遠回りになりがちで、良さがわかったころには子どもは成長し、親は後悔してしまうことになりかねません。
そこで、行事が子育てに効くことをダイレクトに伝えたくて「行事育」を提唱するようになりました。貴重な子育て期間ですから、遠回りせず近道をいって欲しいのです。もちろん、孫育ても同様ですから、おじいちゃん、おばあちゃんにも役立てて欲しいと願っています。