クリエイティブで芸術的なフレンチとは
さて、いよいよ、お料理に。今回はディナーメニューから 「キュイジニエ コース」2万円のご紹介です(コースにオススメのワインペアリング付き +1万円)。まず初めに出てきたのは、枝豆と生ハムのミルフィーユとカリフラワーのカプチーノです。スイーツのようなビジュアルですが、生ハムの塩分が効いていて、小さいながらもしっかりと食欲を引き出してくれます。
桜のチップスでシェフが自ら燻製にしたというスコットランド産サーモン。中には鱒の卵が隠れています。脇に添えられているのはケッパーだけかと思いきや、キュウリを丸くくり抜いて焼いたものもあり、シェフの遊び心が感じられます。
淡い卵色のプリンにスプーンを入れると中がトロリとしていて、濃厚なフォアグラが堪能できるという演出です。無花果のピューレと赤ワインとスパイスのピューレという2種類のソースを添え、ハチミツのクランブルを散らすという手の込み方にも感動します。シェフのスペシャリテのひとつというのも頷ける記憶に残る逸品でした。
カナダ産のロブスターと椎茸をローストして混ぜたものをパスタではなく和梨で巻いているというサプライズなお皿が登場。モスコミュールをイメージして作った生姜とウォッカのグラニテも好相性でした。」
帆立貝をそのままではなく、あえてタルタルにして焼き目をつけているので、香ばしく、旨みもぎゅっと凝縮されています。その上には、セルフィーユのゼリーとキャビアが光り、帆立の周りには魚介のダシとバニラのソースをカプチーノ仕立てにしたものがお皿を覆い尽くしているさまは、まるで海の中に潜む宝石のようです。