腰痛/腰痛の予防・解消法・体操・ストレッチ

歩き方を変えるだけで腰痛・背中の痛み予防!

腰痛や背中の痛みやこり感は、歩き方を変えるだけで予防することができます。疲労して弱くなりがちな筋肉に適度な刺激を入れて血行を回復させましょう!

檜垣 暁子

執筆者:檜垣 暁子

カイロプラクティック理学士 / 肩こり・腰痛ガイド

いつの間にか抗重力筋が疲れてしまう

腰や背中が少しだるいかな?と思ったら疲労が溜まり始めているサインです

腰や背中が少しだるいかな?と思ったら疲労が溜まり始めているサインです

腰痛や背中の痛み、そして、背中の筋肉の張り感は、日常生活の中で感じる症状としては多いものだと思います。こうした症状では、姿勢や動作をとる際に体を支える働きをもつ抗重力筋の働きが低下した状態がみられることが多いです(抗重力筋は、首や背中、お尻、下肢に存在します)。

それには、偏った筋肉の使われ方が繰り返されてしまい、気付かない間に筋肉疲労が起きているケースがあります。また、筋肉のこった状態が続くことで、正常に筋肉が機能しなくなり、筋力が弱くなっている場合もあります。

毎日、どれくらい全身を動かしている?

日常生活の中では、ほぼ決まりきった筋肉ばかりが使われることで、使う筋肉の偏りが生じるとともに、それらの疲労を回復させるべく全身的な運動を行うことができていないという人も少なくありません。

さらに歳を重ねるごとに、全身運動量が減少すると、抗重力筋は萎縮してしまうとも言われています。疲れをためずに、筋肉は使い続けることが理想的ですが、なんだか難しそうに感じるかもしれませんね。でも、いつも行っていることをちょっと変えるだけで、広い範囲を動かすことが出来るようになります。

動いているのに筋肉がほぐれない人もいる

オフィス内で動き回る機会が多くても腰の負担をやわらげる運動にはなっていないことが多いです

オフィス内で動き回る機会が多くても腰の負担をやわらげる運動にはなっていないことが多いです

中には「私はよく動き回っている方だと思うけど」という腰痛持ち・背部痛持ちの人がいるかもしれません。実は、「動いているわりには運動不足である」という人がとても多いのです。「動いているつもり」になっていることが、意識的に全身運動を行う機会を無くしているともいえるかもしれません。

「動いているつもり」とは、例えば「デスクワークだけれど、席を立って、他のデスクへ用事を済ませに歩く機会が多い」といったものです。全く立ち上がることもなく、黙々と机について仕事をしている場合よりは、姿勢の変化もあるため、血流の滞りは軽減されます。しかし、背中の広い範囲までほぐれるほどの動きは、オフィス内だけでの移動では、行われにくいと思います。

いつもの歩き方を変えてみましょう

忙しくてなかなか全身が刺激されるような、運動を時間がとれない、という人は、まずは「歩くこと」から変化させてみてはいかがでしょうか。先ほど例に挙げましたが、オフィス内で歩く場合、歩幅が狭く姿勢を保持する筋肉に変化を及ぼすほどの刺激がいかない可能性があります。

腰痛や背中の痛み、そして、背中の筋肉の張り感を予防したり、血流を促進させてこった筋肉をやわらかくするためには、歩幅を広げて、いつもよりもスピードをアップさせて歩くのです。日本人の歩幅は、60~80cmと言われています。自分の身長の半分くらいの歩幅で歩くと、抗重力筋も適度に刺激され、筋力アップへもつながります。肩で息をせず苦しくない程度のスピードで歩いてみましょう。

腕の振りは背中や肩のこりに効果あり!

腕を大きく振ると歩きやすくなる上に背中のコリもほぐされます

腕を大きく振ると歩きやすくなる上に背中のコリもほぐされます

手荷物などが無ければ、肘を軽く曲げて腕を大きく振って歩くと、さらに効果的です。背中のこり感や肩こり緩和にも役立つ動きです。肩こりの強い人に多いのですが、頭を正面にむけるだけでも、首や肩周りがだるくなることがあります。

するとつい、顔をうつむき加減にして、歩いてしまうことがあります。これでは、せっかく歩き方を変えても効果が薄れてしまいます。山道など坂でなければ、顔はしっかりと正面を向けて歩いてみましょう。


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