消費税の課税取引とは
では、具体的に、消費税を含んでいるものとされる取引とは、何なのでしょうか。消費税を含んでいるものとされる取引とは次の4つの要件が具備されています。- 国内で行う取引であること
- 事業者が事業として行うものであること
- 対価を得て行う取引であること
- 資産の譲渡、資産の貸付、役務の提供であること
さらに、不課税取引に該当しなかったものでも上記のビール券のように消費税法上、非課税取引とされているものがあり、これら取り除いて、消費税が含まれている取引だけを抽出しないと、冒頭書いたように、預かった消費税から支払った消費税を差し引いて消費税を計算することはできません。
増税時の影響とは
将来、これが現行の5%から10%と2倍になることが予定されています。この段階で消費税の納税義務者(申告も納税もしなくてはならない人)が、消費税の課税取引なのに、消費税を付加した対価を取っていなかったり、消費税が含まれている取引だけを抽出できなかったりすると、その影響も2倍になると考えていいでしょう。- 現行の5%の段階で、消費税の課税取引には消費税を付加して請求し、税率がアップしてからあわてて付加するというような状況を避ける
- 消費税の不課税取引、非課税取引の抜き出しをきちんと行う