中学受験で成績が伸びない……あきらめる前に打つべき手は?
中学受験勉強で、成績が伸び悩んだら……
1:習い事を整理する(できるだけ早く)
「成績が上がらないから中学受験をあきらめる」……。そんな決断をする前に、塾以外の習い事をしている方は、そちらをやめることを検討しましょう。「今までなんとか続けてきたし、受験勉強の息抜きになるからやめさせたくない」という気持ちもあるかもしれません。しかし、中学受験は特殊な受験、他の習い事と両立できるほど甘くはありません。中学受験は次のような条件を満たした人だけが挑戦できる、「限られた集団の中」での競争なのです。
- 夫婦の教育方針の一致
- 住まいの立地(近隣に私立中がある・塾がある)
- 本人のやる気
- 子ども学力と精神的な成熟度合い
- 教育費にかけられる経済的余裕
中学受験という狭き門をくぐるための勉強は、親の想像以上に困難なものです。例えば理科・社会であれば、一般的な高校受験よりも深い理解が求められます。
受験をあきらめるかどうか迷うくらいの成績の子で、塾以外の習い事をしているのなら、受験終了までは習い事を停止し、受験勉強に専念しましょう。空いた時間で苦手科目の克服に注力し、巻き返しを図るのです。
2:「4科受講」から「2科受講」へ(小6までに)
中学受験の理科・社会の学習内容は広く、深いものがあります。成績が伸び悩んでいるのであれば、思い切って2科受験校に絞り、塾も4科受講から2科受講にしましょう。これで、国語・算数の克服に努める時間を確保できます。もちろん、2科受験が可能な学校は限られますが、私立中学進学を第一の目的とするのであれば、2科受験への変更で入試合格への視界が大きく開けます。
塾では営業的な側面からも理科・社会も受講させ、4科受験を勧めるところが多いでしょう。しかし、2科目受験でも進学に値すると思える学校を見つけられれば、2科目の得点力を高めることに専念するのがいいでしょう。
「うちの子は算数が特に苦手なんだけれど……」など、国語か算数のいずれかがが特に苦手というお子さんにとって、2科受験リスキーに感じられるかもしれません。
しかし、2科受験校は「ほとんどの受験生」が「いずれかの科目を苦手としている」のが現状です。「超」が付くほど苦手科目であれば、それを「少し苦手」くらいにして受験に臨んだほうが、合格可能性が高まるのです。
3:集団指導塾から個別指導塾への転塾(小6の夏期講習前までに)
1・2の手を打っても受験勉強が軌道に乗らなかったら、集団指導塾から個別指導塾へ転塾を検討してください。子どもが「わからないところを塾の講師に積極的に質問できていない」ことが、成績が伸び悩む原因のひとつとして考えられるからです。とはいえ、積極的に質問しに行かない子に「もっと先生に積極的に質問しなさい!」と言うのは、勉強しない子どもに「勉強しなさい!」と言うのと同じで、効果が見込めません。
そこで、集団指導塾から個別指導塾への転塾という手が出てきます。大勢の生徒がいる中で質問することができない子どもでも、一対一であれば質問しやすいはずです。
また、同時に苦手な国語か算数を徹底的に見てもらいましょう。苦手になった科目は簡単には克服できませんが、個別指導を受けることで「少し苦手」くらいにすることは不可能ではありません。
さて、中学受験で成績が伸び悩んだら、検討したい3つの手を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。せっかく目標としてきた中学受験をあきらめる前に、検討してみてくださいね。
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