二人のおじいさんと家族経営の話
パーラー江古田のお客さんなら知らない人はいない、夏限定の人気メニュー、「沖縄ぜんざい」なるカキ氷は、氷屋さんだった父方のお祖父さんの古いカキ氷機で作られます。金時豆の甘煮に氷をかけたもので、パンの売り上げが落ちる夏はこれで乗り切るのだそう(9月までのメニュー)。
沖縄ぜんざい
それにしたって、人はやはりパンを買いにサンドイッチを楽しみに来るわけで、なぜおいしいパンが焼けるようになったのですか、と本題に入ると、原田さんははっと思い出したように「実は最近、ある事実が発覚して」と言うのです。それは母方のお祖父さんが戦前、パン屋さんだったらしいということでした。パーラー江古田はふたりのお祖父さんから繋がるご縁で、ここにあるのかもしれません。
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フォカッチャ
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テーブル席
「家族経営っていうのに憧れていて。この町で暮らし、町の人のためだけにパンを焼いて、できるだけ近くの素材を使って、小さく循環させて、それを継続できたら幸せだと思うんですよね。遠くからのお客さんに来てもらうのもうれしいけれど、そういう人には江古田で生活している感じを味わってもらえたらいいですね」
原田さんの奥さまは、もうひとつのお店、保育園併設の「まちのパーラー」を切り盛りしています。パーラー江古田は18時で閉店し、夜は「まちのパーラー」でワインや注文を受けてから焼く自家製のサルシッチャ(生ソーセージ)などの料理がパンとともに楽しめます。こちらの話はまた別の機会に。
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くるみといちじくのコンプレ
世の中にはさまざまなスタイルのパン屋さんがありますが、ガイドはパーラー江古田に、この時代の、本質的に地域に根ざしたパン屋さんのひとつの素敵なスタイルを見ました。
※2013年8月27日~9月3日まで夏季休業
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パーラー江古田
住所:東京都練馬区栄町41-15
電話:03-6324-7127
営業時間:8:30~18:00 火曜定休
西武池袋線江古田駅 徒歩8分
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