似たような控除はセットで考える

似たような名称のあの控除の違いは

似たような名称のあの控除の違いは

一方、納税者の観点から見ると、所得控除が14種類もあると覚えにくいのも事実です。そこで、似たような控除はセットで押さえてしまうという方法もあります。

■配偶者控除と配偶者特別控除
配偶者控除配偶者特別控除はいずれも、専業主婦(あるいは専業主婦に近い状態にある人)がいる人のほうが、独身者よりも大変という考えが根本にあります。

パートの年収制限でいうと、納税者の配偶者の年収が103万円以下であれば、配偶者控除の適用が可能となるのですが、1円でも越えてしまうと、配偶者控除の適用が不可になってしまうのであれば、逆に働いた以上に税金の負担が増すということも起きてしまいます。

そこで、年収103万円超から141万円未満に限って、配偶者特別控除として段階的に所得控除の額を設定しようというものです。つまり、配偶者特別控除は配偶者控除の対象から外れてしまった人を補完しようとする控除、と理解しておくといいでしょう。

■寡婦控除と寡夫控除
寡婦控除寡夫控除も似ています。読み仮名にするといずれも「カフコウジョ」と読むので、セミナー等でも説明しづらい控除でもあります。

寡婦控除は納税者自身が、
  • 扶養親族要件:夫と死別または離婚後再婚しておらず、扶養親族がいる人
  • 所得金額要件:夫と死別して再婚しておらず、合計所得金額が500万円以下の人
という要件のいずれかにあてはまった場合に、所得控除の対象とできる税制で、寡夫控除はそれを男性に置き換えた場合とおさえておくといいでしょう。

ただし、寡夫控除の要件は、
  • 妻と死別または離婚後再婚しておらず、生計を一にする子がいて、なおかつ、合計所得金額が500万円以下の人
となっており、扶養親族要件も「生計を一にする子」とより厳しくなり、かつ、所得金額要件も満たさなければならないため、寡婦控除の要件よりハードルが高くなっています。

適用漏れを誰も教えてくれない所得控除

最後に、所得控除を節税に活用したい人にとって大切なポイントを紹介します。それは、所得控除の適用が可能であることに「自ら気づく」ことです。

所得控除は前述のとおり14種類もあるのですが、「あなたはこの所得控除を受けられますよ」とは誰も教えてくれません。年末調整時に会社の人が教えてくれることはないでしょうし、確定申告会場で税務署職員が教えてくれることもないでしょう。チェックする項目は「書類に不備がないか」「記載内容に誤りがないか」なので「あなたはこの所得控除を受けられますよ」という積極的な提案を受けるケースはまれだと考えるべきです。

「私はこの所得控除を受けられるのか?」、14種類の所得控除を覚えるよりも、そんな視点で見たほうがいいかもしれません。

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