メキシコ/チワワ太平洋鉄道

メキシコ・チワワの山脈に暮らす先住民族タラウマラ(2ページ目)

チワワ太平洋鉄道のルートには先住民族タラウマラ居住区のシェラ・タラウマラという山脈があり、およそ5万のタラウマラの人々が住んでいます。慎み深さがありながらも、強靭な脚力で走る人々として有名です。チワワの文化を語る上で重要なタラウマラについて紹介します。

長屋 美保

執筆者:長屋 美保

メキシコガイド

銅峡谷ウルトラマラソンのきっかけとなったタラウマラ

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ウルトラマラソン、カバジョ・ブランコ2013年のチラシ

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タラウマラのサンダル(C)Ah Chihuahua www.ah-chihuahua.com/

タラウマラが世界中の人々から注目されるきっかけとなったのが、アメリカのライター、クリストファー・マクドゥーガル著の『BORN TO RUN 走るために生まれた』 という本です。

マクドゥーガルは、ほとんど裸足にちかい姿で、世界一速く走ると噂される、チワワ州の秘境、銅峡谷に住む先住民族タラウマラの存在を知ります。現地に長く住み、 タラウマラの人々とも交流のあるカバジョ・ブランコというアメリカ人や、仲間たちと協力しあい、銅峡谷(バランカス・デル・コブレ。英名コッパーキャニオン)で、タラウマラとアメリカ合衆国の強者ランナーたちを集めて、岩場や滝、山を越える80kmの耐久レース「コッパーキャニオン・ウルトラマラソン」を行うまでの顛末を綴った記録小説で、日本でも話題になりました。

そのウルトラマラソンも、2013年で11回目。現在では毎年約600人のランナーが走る国際マラソンにまで成長。カバジョ・ブランコが2012年に亡くなったため、その名前を冠して、2013年からは「ウルトラマラソン、カバジョ・ブランコ」という名前になりました。もちろん、毎年タラウマラのランナーが出場し、優秀な成績を残しています。

参考>>>ウルトラマラソン、カバジョ・ブランコの公式ホームページ

タラウマラの集落へ行くには

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帽子を草で編んでいる女性(C)Etsuko and Masanari Abe

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岩の窪みを利用した家(C)Etsuko and Masanari Abe

シェラ・タラウマラのなかのタラウマラの集落はボコイナ(Bocoyna)、ウリケ(Urique)、グアチョチ( Guachochi)、グアダルーペ(Guadalupe) 、 カルボ(Calvo)、バトピラス( Batopilas)、カリチー(Carichí)、バジェサ(Balleza) 、ノノアバ(Nonoava)です。なかには険しい山をいくつも越えなければ、たどり着けない集落もあります。

そんななか、旅行者がチワワ鉄道のルートから簡単に行きやすいのは観光地クリールからツアーを利用する方法。ホテルの宿泊とパックになっているツアーもたくさんあります。また、チワワ鉄道のバウィチボ駅で降り、車で約45分のセロカゥイ村まで移動。村には宿泊施設があるので、そこを拠点にして、近隣のタラウマラの集落、ウリケへむかうこともできます。
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