チーズ/季節・シーン別おすすめチーズ

日本大活躍!モンディアル・デュ・フロマージュ2013(3ページ目)

フランス中西部の町トゥールにて、チーズと乳製品の見本市、モンディアル・デュ・フロマージュが開催されました。そこでの2つのメインイベント、「世界チーズコンクール」と「世界最優秀フロマジェコンクール」にて日本のチーズと日本人が大活躍!!その様子をお伝えいたします。

小笠原 由貴

執筆者:小笠原 由貴

チーズガイド


金賞受賞!「チーズ工房タカラ」の「タカラの牧場謹製発酵バター」

羊蹄山と牧場タカラ

羊蹄山と牧場タカラ

モンディアル・デュ・フロマージュのチーズコンテストで、北海道の「チーズ工房タカラ」から出品された「タカラの牧場謹製発酵バター」が、なんと金賞を受賞しました!!

その「バター」と「チーズ工房タカラ」についてご紹介いたします。


 

チーズ工房タカラについて

チーズ工房タカラは、北海道の道南地区、羊蹄山の麓の喜茂別町で2007年に創業した家族経営のチーズ工房。その経営とチーズ作りをしているのが、斉藤愛三(なるみつ)さんと奥様です。そして愛三さんのお兄様が、ご両親から受け継いだ「牧場タカラ」を運営し、牧草地の管理や牛たちのお世話、美味しいミルク作りをされています。

標高300m弱の場所に位置する牧場 は、四季のはっきりした気候で、冬は気温がマイナス30℃になる事もある厳しさ。反対に夏は30℃位に気温が上がる事はあっても湿度が低いため、爽やかで、牛たちには過ごしやすい環境です。

 
育てているのは、ホルスタインとジャージー種。合計50頭の牛たちのうち、約30頭から搾乳しています。

製造風景

チーズ製造風景

牛たちは、冬でも吹雪いている時や積雪の多い時以外は放牧し、また出来る限り草を食べさせているそう。そうする事で、土地の個性、テロワールが生かされます。愛三さんが心がけているのは、そういった、お兄様の作られる牛乳の魅力を最大限に生かす事。そして牛と草の力を信じる事。

 

また目標とするのは、食べただけで「あ、これはタカラのチーズだ!」と気付いてもらえるような、土地やタカラの個性を活かしたチーズ作りです。

チーズ熟成庫

チーズ熟成庫

すでに「タカラらしさ」を表現し、チーズ作りを極めているかに思えますが、さらに理想を追求し続けている愛三さん。ここに至るまでに苦労も多く、イメージと反対のチーズが出来る事も多々。その度に軌道修正をし、イメージに一歩一歩近づけて形にしていくのはとても大変だったようです。

その試行錯誤とチーズ作りに対する真摯な姿勢には、身が引き締まる思いです。


チーズ工房タカラから出品されたチーズたち

チーズ工房タカラからは、以下4種類のチーズとバターがコンテストに出品されました。どれもミルクの風味と「タカラらしさ」を大切にしつつ作られた貴重な逸品です。

◆「タカラの牧場謹製バター」 ~金賞受賞!~
お兄様の作る美味しいミルクで作られる「タカラの牧場謹製バター」。タカラさんの看板商品であるハードタイプのチーズ、「タカラのタカラ」の製造時に出来るクリームを使って作られるバターです。ですから、このバターが作られるのは、「タカラのタカラ」が作られる夏のみという短い期間。しかも、その製造方法ゆえに、週に1.5~2kgしか作ることが出来ない、大変希少な手作りバターです。

その味わいは、爽やかな風味で脂っこさが無く、すっと溶ける口どけの良さ。そして発酵によって生まれる酸味や豊かな香り、上品なコクも素晴らしいバターです。
愛三さんおすすめの食べ方は、ドライフルーツ入りのずっしりとしたパンに塗る食べ方。バターは室温に戻し、塗りやすい固さになった頃が、風味が開いて美味しいそう。貴重なこのバターを幸運にも手に入れる事ができた方は、ぜひお試しを!
発酵バター

タカラの「牧場謹製バター」

◆「タカラの小さなトム」
サン・マルセランのようにうっすらと白かびをまとった柔らかい牛乳製チーズ。5週間ほどかけてとろとろに柔らかく熟成させます。濃厚なコクがありながら穏やかでクセもなく、食べやすい味わい。

リュスティックやバゲット等のパンと好相性です。とろとろ好きの方にはぜひおすすめしたいチーズです。
タカラの「小さなトム」

タカラの「小さなトム」

◆「タカラの春のおめざめタイム」
ハーブが茂る、春~初夏のみ製造される季節限定チーズ。酸凝固による爽やかな酸味のある牛乳製チーズに、ドライタイムとコリアンダーシードをびっしりとまぶし、フレッシュローズマリーの枝でさらに香りづけしました。チーズに移ったハーブの香り、熟成によるアロマも感じられる、爽やかで香り高い、初夏にぴったりなチーズです。

柑橘類との相性が良いので、マーマレードをつけてハーブティーと楽しむのが愛三さんのおすすめです。
タカラの「春のおめざめタイム」

タカラの「春のおめざめタイム」

◆「タカラのタカラ」
牛が牧場に茂った青草を食べる夏。ミルクにはその土地ならではの風味が溶け込みます。その風味を生かし、夏のみ作られるハードタイプのチーズが「タカラのタカラ」です。8か月以上も熟成させる事で、凝縮された旨味とコク、香ばしいナッツのような熟成香が広がるとても奥行きのある味わいのチーズです。

そのままスライスしていただくのはもちろん、ブラックペッパーをパラリとふるのが愛三さんおすすめ。またフォンデュ等、溶かしても食べても非常に美味しいチーズです。
タカラの「タカラ」

タカラの「タカラ」

希少なチーズとバターゆえ、なかなか入手しづらいタカラのチーズ。北海道の工房近くに行く機会のある方は、ぜひ立ち寄ってみて下さいね。


■チーズ工房タカラ
〒044‐0461
住所:北海道虻田郡喜茂別町字中里2-5
TEL・FAX:0136-31-3855
営業時間:10:00~16:00
定休日:水曜日

※取材協力・写真提供:チーズ工房タカラ

次のページでは、世界最優秀フロマジェコンクールで、なんと優勝を果たした村瀬美幸さんについてご紹介します。
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