ワールドフットウェアギャラリーに登場したPIKOLINOS(2ページ目)

一呼吸置くことの大切さを教えてくれる靴！

先進国の昨今の生活事情から来る靴への要望、すなはち「ドレスシューズほど堅苦しくはない、でもスニーカーよりは明らかにきちんと見える」に的確に応えているPIKOLINOSの靴。そう自然に伝わって来る第一の理由は、アッパーの文字通り「自然な」色合いにあるような気がします。鮮やかではあるけれど決してドギツクはなく、土や石、木々や空とか果物の色に近いのですが、それもその筈、通常のものに比べ鞣しの際に用いるクロームの量を極力抑えているからなのです。

実はPIKOLINOSは、社内にタンナーを抱えアッパーの革を外部調達に依らず内製出来る体制が整っている、世界的にも稀な靴ブランドの一つ。なので周辺環境には圧倒的に優しいけれど、製造の手間暇とコストが掛かるが故に使いたくてもなかなか使えないこの種の革を、容易にかつ確実に調達可能なのです。レディスの靴では無色のヌメ革を靴に成型した後で染料に漬け込む技術により、クローム未使用としたものも出しているほど。また、製造時にどうしても用いざるを得ない接着剤についても、有機溶剤系のものを全く用いることなく水溶性のものに限定しているなど、人体や環境への配慮には並々ならぬものがあります。そう言った要素が、前向きながら決してヒステリックに叫んではいない靴の表情に素直に現れているのでしょう。

肝心の履き心地に関しても、アッパーの革の柔らかさと低反発系のインソールとの相乗効果で、肩の凝らない着用感を実現しています。ダークスーツ姿の足元にはさすがに無理でしょうが、このページの一番上の写真の靴のようなジャケット＋トラウザーズの装いの下なら問題無さそうなモデルもあるので、例えば「ドレスシューズばかり履いてちょっと疲れたなぁ」と感じつつも「スポーツブランドのスニーカーだと、どうもなぁ……」みたいな、一呼吸置きたい日にはピッタリの靴ではないでしょうか。そう、パシッと身が引き締まる靴も絶対に必要だけど、一息ついて自分のリズムを取り戻すための一足も、やっぱりいる！ その種の「心理的な最先端」まで踏み込んで、今を巧みに示してくれているのです。

スペインが誇るアルパルハータ（日本ではフランス語の「エスパドリーユ」の方で有名な、夏になると履きたくなるあれです）のDNAを引き継ぐ技法と作風はズバリ、大化けする可能性大！ 因みにPIKOLINOSの靴にはモデルごとに、”BRUSEALS”や”PRAGA”のようにスペイン語表記で世界の地名が付けられているのですが、やがてその中に”TOKIO”や”KIOTO”が登場するのを、是非とも期待しましょう！

【お問合せ先】
■ワールドフットウェアギャラリー（World Footwear Gallery）
神宮前店
住所：東京都渋谷区神宮前2-17-6 神宮前ビル1F
地図：Yahoo!地図情報
TEL：03-3423-2021
営：11時～20時
休：無休

銀座店(レディス）
住所：東京都中央区銀座5-6-6 すずらん通り
地図：Yahoo!地図情報
TEL：03-3572-6811
営：11時～20時
休：無休


追記：なお、ワールドフットウェアギャラリー 神宮前店では、2013年7月13日(土)～8月11日(日)まで、サマーバケーションカジュアルフェアと題して、数々の特典を用意する予定です。中にはアッと驚くことがあるのかも!? 詳しくはホームページをご参照ください。