60歳以上の約70%が住宅・敷地を所有

高齢になるほど持ち家の割合が増える傾向に

高齢になるほど持ち家の割合が増える傾向に

総務省の「日本の住宅・土地-平成20年住宅・土地統計調査の解説」によると、住宅総数4960万戸の内、「持ち家」は約3032万戸で、住宅全体に占める割合は61.1%、敷地が所有地である主世帯は約2904万世帯で全体に占める割合は95.7%でした。

同調査で、集計対象を「世帯員(世帯主を含む)が住宅又は土地の所有名義人となっている」場合の住宅・敷地の所有割合を年齢階級別に見ると、年齢階級が高くなるほど所有割合が高くなる傾向にあり、60歳以上ではともに約70%を超えています。

以上のことから、大多数の人は居住用宅地の相続を経験することになりますが、立地条件や敷地面積などによっては、相続税を納付するために自宅を売らざるを得ない状況に陥る人も少なくありません。それを避けるために、小規模宅地等の特例が設けられています。
小規模宅地等の特例の説明

国税庁のホームページより抜粋(2013年6月5日)

数年前、国は「相続税の納付者を増やす(?)」という政策から、この特例の適用要件を厳しくしました。しかし、相続税の基礎控除を見直すことや現状と適用要件との間に多くの矛盾があることから、平成25年度の税制改正では、小規模宅地等の特例を適用要件を大幅に見直すことにしました。

平成25年度の税制改正は飴とムチ

平成25年1月24日に公表された平成25年度税制改正大綱には、相続税に関して次のような改正が盛り込まれています。
  • 基礎控除額の縮小
  • 最高税率の引き上げ(50%→55%)
  • 小規模宅地等の特例の限度面積の拡大
  • 小規模宅地等の特例の適用範囲の拡大
基礎控除額の縮小と最高税率の引き上げは増税です。一方、小規模宅地等の特例に関する改正は、地価の高い都市部に住む人や老人ホームに入居している人などにとっては減税に繋がる内容になっています。ここでは、小規模宅地等の特例、特に居住用宅地(自宅敷地)の改正内容を中心にご説明します。

現状の特例はどうなっているのでしょうか。詳しくは次ページで解説>>>