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新国立劇場バレエ団・米沢唯インタビュー!

新国立劇場バレエ団の6月公演は、床屋のバジルと町娘キトリが繰り広げる陽気な恋物語『ドン・キホーテ』。今回は4組のダンサーが日替わりで主役を務め、その技と魅力を競います。ここでは、初日にキトリを演じる米沢唯さんにインタビュー! 主役に選ばれた心境、そして舞台へかける意気込みをお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

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キトリ役に選ばれたときの心境はいかがでしたか?

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米沢唯さん

キャスト発表の張り出しを見逃していたのか、実は自分がキトリ役に選ばれたというのは公演のチラシを見て初めて知ったんです(笑)。本当にビックリして、“え、主役!? どうしよう……”って感じでした。

『ドン・キホーテ』のグラン・パ・ド・ドゥ自体はコンクールやガラも含めて何度か踊ってるんですが、全幕で踊るのは今回が初めて。でもパートナーの(福岡)雄大さんはものすごいテクニシャンで、本当にいろいろ考えて踊っている素晴らしいダンサーなので、彼を頼りつつ、私も何とかついて行ければと思ってます(笑)。


明るく健康的なイメージの米沢さん。
キトリ役はピッタリなのでは?

うーん、そう言われるんですけど……。『ドン・キホーテ』って、コメディじゃないですか。ハッキリ表現しないと伝わらないし、大丈夫かなっていう想いはすごくあります。

特にキトリはテクニックでキメるシーンが多いので、回るところは回る、バランスを取るところはきちんと取る、という感じでひとつひとつの振りを正確に見せなければならない。そこはプレッシャーではありますが、テクニックを見せるのはちょっとスリルがあるというか、また楽しみでもあります。まだまだ不安もあるけれど、本番ではバシっとキメられるよう頑張ります(笑)。


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2011年 新国立劇場バレエ団による バレエ・オープニング・ガラ公演で踊った『ドン・キホーテ』。撮影:瀬戸秀美

テクニック命のキトリ役。米沢さんが考える、“ココは自信あり!”、逆に“もっと磨かなければ!”と思うところとは?

自分のことはよくわからないというか、いいところが思いつかないですね……。しいて言えば、思い切りがいいところかな。うじうじ悩む割には、“ま、いっか!”と開き直れてしまう(笑)。それが舞台に出ていたらいいなという感じです。

磨きたいところは、沢山ありすぎて……。でも言ってしまうと、そこばかり観られそう。“あれ苦手なんだ!”って注目されたらイヤだから、内緒にしときます(笑)。


今まで観たキトリの中で、
心に残っているダンサーはいますか?

ナタリア・オシポワ! サーカスみたいで、イキイキしてて、切ったら血が出るようなキトリ。情熱的で、すごく素敵でした。テクニックもバッチリだし、ちょっと破天荒な感じもまた楽しかったです。


米沢さんならではのキトリとは? 
役作りはどのようにしようと考えていますか?

リハーサルをやりながら、試行錯誤して少しずつ作り上げていきます。だから、どうなるか今はまだまだ見えていない感じ。最終的に舞台の上で出来上がればいいと思っているので、リハーサルの段階ではとてもお見せできる状態じゃないですね(笑)。

たぶん舞台上で2回通し稽古ができるので、2回目の途中くらいで“あ、これでイケるかな”って感じられたら御の字だと思っています(笑)。

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