隣り合う2戸の住戸でひとつのエレベーターを使うタイプのこと。「ニコイチエレベーター」と読む。昔の公団住宅はワンフロアー2戸でひとつの階段を使う「2戸1階段」だったが、この階段の代わりにエレベーターが設置されているとイメージしてもらえばいい。
2戸1エレベーターではエレベーターを使う人の数が少ないのでプライバシーの確保がしやすくなる。また、外廊下が不要なので住戸の両側にバルコニーを設置する両面バルコニーが可能だ。こうした特長はスキップフロアとよく似ている。実際、エレベーターのないスキップ階では2戸1階段とすることで両面バルコニーが実現する。
このほか、2戸1ではなく3戸1エレベーターというタイプもある。文字通り3戸で1つのエレベーターを使用するもので、エレベーターを降りると正面に1戸、両サイドに1戸ずつ、それぞれ玄関があるパターンが多い。
2戸1エレベーターや3戸1エレベーターでは1つのマンション当たりのエレベーター数が増えるので、建築コストが割高になる。だけでなく、点検や補修にもお金がかかるので、管理費や修繕積立金も高くなりがちだ。2戸1階段はともかく、2戸1エレベーターは高級仕様のマンション向けといえる。
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