ラーメン構造のマンションは室内に柱や梁が出やすいが、最近のマンションでは柱・梁を部屋の外に配置する「アウトフレーム工法」が主流になっている。壁式構造と同様、室内のデッドスペースが少ないので空間を有効に使える点がメリットだ。
さらにアウトフレーム工法を進化させたものとして「アウトフレーム逆梁工法」がある。通常の梁は天井からぶら下がる位置にくるが、逆梁工法では文字通り逆に床から梁が立ち上がるような形状になる。
通常のアウトフレーム工法では梁が室内に出ないものの、バルコニーの窓サッシの上に梁がくるので窓サッシの高さが天井より低くなってしまう。これに対し逆梁工法では梁がバルコニーの手すりの位置にくるので、窓サッシを天井の高さぎりぎりまで高くすることが可能だ。バルコニーの窓サッシが高いと日当たりがよく、開放感のある空間とすることができる。
ただし、バルコニーの手すりの厚みが大きくなるので、その分、バルコニーの奥行きが30cmほど狭くなる。また、バルコニーに張り出した梁の部分に子どもがよじ登ると危険なので、なんらかの対策が必要となるだろう。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
