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HIRO YANAGIMACHIのパターンオーダーと、更なる深化

HIRO YANAGIMACHI Workshopのオーダーメニューに、新たにパターンオーダーが加わりました。頭脳明晰な柳町弘之氏が熟慮し抜いて開始しただけのことはあり、これが一般的なパターンオーダーとは発想が全く異なるのです。その凄みをより気軽に体験できるフェアの内容についても合わせてご紹介いたします。

飯野 高広

執筆者:飯野 高広

靴ガイド

予想を遥かに超えた、次の一手!

第一回パターンオーダーフェアundefined全スタイル&アッパー

2013年5月18日(土)から始まるパターンオーダーフェアで受注可能な5スタイルと5素材のアッパーを、一堂に会してみました。パターンオーダーフェアは今後年に2回、選べるスタイルとアッパーの素材を毎回変えて開催されます。

「HIRO YANAGIMACHI Workshopの柳町弘之氏が、何か新しいことに取り組み始めるらしい……」
そんな噂を初めて耳にしたのは今から二年くらい前、ちょうどやれ節電だスーパークールビズだと、世間が五里霧中そのものの状態の頃だったかと記憶しています。先見性と計画遂行力の双方が備わっている柳町氏のことだから、多分こう言う混乱の時こそ、大局観を持って周辺情報を冷静に分析した上で次の一手を指して来るだろうな、とは思っていました。が、具体的に何の駒をどう動かして来るのかは、流石にその時には想像が付きませんでした。

その「次の一手」が何なのかが見え始めたのは昨年の春先、ちょうどこの記事の取材で柳町氏のアトリエを訪れた辺りからでした。今だから白状します。それからしばらく経った去年の大型連休の頃、「ご感想やご意見を遠慮なく仰って下さい」と二足のプロトタイプの靴を試着するチャンスに恵まれたのです。どちらも履き始めの段階から足にある程度以上はフィットしていたのですが、一旦それらを柳町氏に預け何かをしていただいた上で再び試着すると、履き心地が劇的に向上したのを今でもハッキリ覚えています。「きっとパターンオーダーを始めるのだな……」とは解ったものの、新たに得ようとするこの駒を一体どう、活用し展開するのだろう?

目先の利益に囚われがちな人がやりがちな、ふと頭に浮かんだ策で王手を性急に掛けてしまう愚行を柳町氏が犯すはずがありません。思い返すとあの時試着したのはあくまでも、いわゆる「α版」だったのです。Facebookによる情報伝達性の検証も兼ね、昨秋に「β版」とも言える先行受注会を開催し、仕様の詰めや作業フローを綿密に確認した上で、ようやくこの春、パターンオーダーを本格的に受け付けることになったのですが……。準備に熟慮と時間を掛けただけのことはあります。これが単なるメニュー追加ではなかったわけですよ!
第一回パターンオーダーフェアundefinedパンチドキャップ*黒ボックスカーフ

今回受注可能な内羽根式のパンチドキャップトウです。ストレートチップに比べ華やかな印象に仕上がるので、選べるアッパーの範囲も広がります。黒のアッパーはあまりに有名な、ドイツ・ワインハイマー社製のボックスカーフです。税込12万750円(HIRO YANAGIMACHI Workshop TEL:03-6383-1992)



今回は長くなりそうですが、まずはこれまでのオーダーの仕組みを次のページでおさらいしておきましょう。
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