フィンランド/フィンランド基本情報

フィンランドを長距離列車&バスで旅するには

フィンランドの国土は決して小さくはないので、遠方の街へ繰り出すにはその手段を検討しなければなりません。時間を節約するなら飛行機が便利なのは間違いありませんが、空港のない小さな街に向かう際や、のんびりとリーズナブルに旅情を楽しみたい場合は、長距離列車や長距離バスがおすすめ。運航ルート・時刻の調べ方や切符の買い方などをここで予習して、自分らしい旅のアレンジを楽しんでみませんか?

こばやし あやな

執筆者:こばやし あやな

フィンランドガイド

地方都市へ繰り出すには、どんな手段がある?

ヘルシンキ中央駅

ヘルシンキ中央駅のプラットホームでは、あらゆる方面へと向かう列車と乗客が旅立ちの瞬間を待つ

フィンランドは、面積33万平方キロメートルを超えるヨーロッパの中でも決して小さくない国。首都ヘルシンキからラップランドの玄関口ロヴァニエミまでも、直線距離にして800キロを越えます。

多くの人にとってフィンランド旅行の起点がヘルシンキとなるのはもちろんでしょうが、日程に余裕があるならば別の都市にもぜひ足を伸ばしてみたいところ。スウェーデン・ロシアというそれぞれ異なる文化を持つ国に挟まれた国土だけに、西部と東部で全然違った街並みや文化を目の当たりにできますし、北上すればするほど自然の姿や日照時間が激変し、表情の変化を楽しめます。

空港

地方都市の空港は驚くほどコンパクトで離着陸の時以外は静か

では、そんな魅力いっぱいの地方都市へと向かうにはどんな手段があるでしょうか。時間を節約したいなら飛行機が便利で快適なのは間違いありません。2013年5月現在、フィンランド国内で空港を持つ都市は全部で20都市。中規模以上の都市部には、およそどこにも空港があると言えます。国内線はあまり便数が多くないので、乗り継ぎが効率よく行えるとも限りませんが、例えばヘルシンキからロヴァニエミまで約1時間半と、利用価値の高さは言うまでもありません。

また出国前に国際免許を取得しておけば、現地でレンタカーを利用することもできます(フィンランドは左ハンドル右走行社会です)。HertzAvisなどの国際的に信頼のある会社が、空港など各所に窓口を持っています。気をつけたいのは、フィンランドではMT車が一般的で、AT車は借りられる可能性が低いということ。どうしてもAT車を借りたいのであれば、事前にきっちりと伝えておく必要があります。

長距離列車や長距離バスに揺られるのんびり旅のススメ

車窓風景

車窓から眺める、フィンランドならではの森と湖の続く光景も旅情を誘う

いっぽうで、多少移動時間はかかってものんびり快適に、リーズナブルに地方旅を楽しみたい人におすすめなのは、国内を縦横無尽に走る長距離列車(VR)や長距離バスを駆使した移動。

駅舎

地方駅の可愛らしい木造駅舎たちも要チェック

特に長距離列車は、車内に食堂車や子どものプレイルームなど設備も充実していてとても快適と評判です。バスには、日本の長距離バスのようにシートにゆとりがあったり男女別だったり、アメニティが付いていたり……といったオプショナルサービスはまずありませんが、列車の走っていない小さな街や北極圏の各街にもきめ細やかに運航しているのが魅力と言えます。また最近では、格安料金で車内サービスも充実した新手のバスサービス会社も市場進出を果たしています。

同じ目的地の場合、列車と従来のバスでは料金に大差はありませんが、概して列車のほうが早く到着する傾向にあります。ルートや時刻、料金の比較には以下のそれぞれの検索サイトが便利。列車(VR)のサイトや、新興バス会社オンニバス(Onnibus.com)のサイトからは、時刻検索後にチケットをネット予約することも可能です。

■VR(フィンランド国鉄)検索サイトはこちら
■Matkahuolto(高速バス)検索サイトはこちら
■Onnibus.com(オンニバス)検索サイトはこちら

次ページでは、長距離列車の魅力とグレード別タイプをご紹介!
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