無限の発想から生まれる楽しい日常デザイン
エネルギッシュなプロダクトデザイン集団、カンパニー

商品1

靴の上にもうひとつ小さな靴がくっついたこの奇妙なアイテム、さてその使い道は……?

突然ですが、上の写真の斬新なフェルト製アイテム、使い道が想像できますか!? これは、お父さんまたはお母さんが大きい穴に、子どもが小さな穴にそれぞれ足を入れて、足同士が接着したまま一緒にダンスしたりジャンプしたり……というその名もダンスシューズ(Dance Shoes)! 向い合って手をつないで、足をジタバタさせながらはしゃぎあう親子の和やかな光景が目に浮かんでクスっときてしまいます。

こんな冗談みたいなグッズを真顔で売っているの!? と驚かれるかもしれませんが、こうしたあまりに突拍子もなく、でも間違いなく生活のワンシーンを楽しくハッピーにしてくれるアイテムを次々に生み出して話題を呼んでいるのが、ヘルシンキ発のプロダクトデザイン集団「カンパニ-(Company)」。

パズル

みんなが仲良く抱き合えば完成する木製パズルゲーム、その名もスモール・ハグ

ブランドの創立者は、ヘルシンキ芸術デザイン大学(現アールト大学)の学生だったヨハン・オリンと韓国人のアーム・ソン。カンパニーは、なんと2人が在学中に立ち上げたプロダクトデザインユニットで、そのあまりに自由で豊かな発想から生まれる、奇抜だけれど人間味があって、まるでアートのような美しさに満ちている作品テイスト、今フィンランドのデザイン業界で高く評価されています。2010年には名誉ある国家デザイン賞も受賞しました。

一見独創的に見えるアイテムは、あくまで「カンパニー」つまりフィンランドに息づくオールド・ファッションや工芸技術を基に生み出されたものばかりだと彼らは語っています。実際に彼らは、みずからのデザイン案を実現するにあたって国内の手工芸工場などを何度も訪ね、工芸品の製作過程や出来上がりの特色を活かすことに何より力を入れているのだそうです。

2008年、待望の路面店ならぬ路上店がオープン!

サラカウッパ

2012年、中央郵便局のそばに突如現れたガラス張りのブティックショップ・スタンドは、通りがかる市民の好奇心を大いに掻きたてた

待ち望まれていたカンパニー初の直営店は、2008年に実現しました。ロケーションはなんと、現代美術館キアズマや中央郵便局そばの「路上」。繁華エリアのカンッピにも程近く、何よりヘルシンキ中央駅が目と鼻の先なので、常に多くの人が行き交う歩行者道です。まるで大型電話ボックスのようなガラス張りの出で立ちに、サラカウッパ(Salakauppa=秘密のお店)という意味深なロゴを掲げて突如出現し、通りがかる人たちの好奇心を掻き立てました。

商品3

こちら本来、白樺の樺を編んで作られる伝統靴が、同じくフィンランドの工芸素材の王道フェルトで作りなおされたユニークな上履き

実はここはもともと、寂れた生花スタンドがあった場所。物件を買い取って彼らの友人の建築家と共にリフォームし、誰の目にも止まる路上に斬新なブティックショップをオープンさせたのでした。外側からも内側からもショーケースそのもののお店には、カンパニーのイチ押し作品がずらりと並んでいて、移動中の人たちをついウィンドーショッピング誘い込むほどアピール力は抜群。

商品ひとつひとつからお店の形態そのものまで、伝統文化を大切にしつつも遊び心やアグレッシブさをこめることを恐れない気鋭のユニットは、これからもまだまだフィンランドデザインの新境地を切り開く存在となってゆきそうですね。通りがかりの際には、ぜひお店を覗いてその圧倒的な存在感に魅了されてください!

<DATA>
COMPANY / Salakauppa(カンパニー/サラカウッパ)
住所:Postikatu 1, 00100 Helsinki
アクセス:ヘルシンキ中央駅西口出口から徒歩すぐ
営業時間:水~金曜14:00~19:00、土曜12:00~18:00
定休日:日~火曜
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。