学費・教育費/奨学金制度と教育ローン

奨学金を返済できないとどうなる?(2ページ目)

昨今、奨学金を利用して学費をまかなっている大学生が増えています。そのほとんどは「貸与型」であり、社会に出てから返済の義務が課せられるもの。もし返済できなくなるとどんな影響があるのでしょうか。奨学金についての注意点をみていきましょう。

鈴木 さや子

執筆者:鈴木 さや子

学費・教育費ガイド

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奨学金を返済できないとどうなる?

日本学生支援機構奨学金は、返還期日までに返せないとどうなるのでしょうか。

<返済できないとこうなる>
  • 本人・連帯保証人・保証人に、文書と電話で督促がくる
  • 所定の延滞金が課される
  • 3ヵ月延滞すると、個人信用情報機関に登録される
  • 長期間延滞が続くと、法的措置をとられる(申立・強制執行など)
中でも重大なのは、個人信用情報機関へ登録されてしまうこと。一度登録されると、もし返済が終了しても、その5年後まで登録は削除されません。「延滞した」という事実が長期間にわたり情報提供されることで、クレジットカードを作れない・車のローンや住宅ローンが組めない可能性があるなど、最もライフプランに変化がある20代~30代の時期に大変不便な思いを強いられることになるのです。

「なければ奨学金を」という安易な発想はやめましょう

大学を卒業しても安定した収入が得られるかどうか不確定な今の世の中、できることなら借金を背負って社会に出ることは回避したいもの。ところが子どもの進路を検討する際に、「もし私立に行ったら奨学金を借りればいい」と安易に考えている保護者の方が多いように思います。奨学金の利用を考える前に、以下のことを知っておきましょう。

<奨学金について知っておきたいこと>
  • 小さい内から、教育費を家計や貯金から捻出できるようにプランニングすることが大原則
  • やむを得ず利用する場合は、子どもと一緒に返済計画をたててから。また、返済中のライフプランへの影響についても話し合う
  • 返せなくなった場合の対処方法を子どもと勉強する
奨学金制度は、大学に行きたくてもお金を捻出できない時、やりたい勉強や研究の道に進むための強い味方になります。上手に活用するためにも、制度内容や、返済義務が与える影響について正しい知識を、親子一緒にきちんと理解しておくことが大切です。


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【関連リンク】
独立行政法人日本学生支援機構
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