学費・教育費/子どもへの金銭教育

親の年収と子どものお小遣い額は比例しない!?

世帯年収が高いほど子どものお小遣いは増えるのでしょうか?実際のデータでは、この予想を裏切る結果になっています。

豊田 眞弓

執筆者:豊田 眞弓

教育費 ・ 奨学金ガイド

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世帯年収と子どもの小遣いの関係について考えてみました

世帯年収が高いほど子どものお小遣いが増えるのでしょうか? そう予想する人も少なくないのではないでしょうか。本当にそうなのでしょうか。まずはデータを見てみましょう。

子どもの1カ月あたり小遣い額(2016年)
(金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」)

<小学生の小遣い>
・・・・・・・・・・・・・1,2年生・・・・・3,4年生・・・・・5,6年生
全体         1,206円   777円   1,272円
(年収)
300万円未満     325円   608円   1,207円
~500万円未満    525円   713円   1,128円
~750万円未満   2,342円  1,079円   1,476円
~1,000万円未満   250円   450円   844円
~1,200万円未満   675円   833円  1,467円
1,200万円以上  (データなし)  567円    900円


<中高生の小遣い>
・・・・・・・・・・・・・・中学生・・・・・高校生
全体          2,453円   5,578円
(年収)
300万円未満      2,100円   4,813円 
~500万円未満   2,084円   5,785円 
~750万円未満   2,731円   5,436円
~1,000万円未満  2,853円   5,969円
~1,200万円未満  2,769円   5,800円
1,200万円以上    2,133円   5,100円

 

年収と子どもの小遣いは比例しない!?

年収が高くなるほど、子どもの小遣いが上がる、という事実はなさそうです。むしろ逆の傾向も見られます。

小学校のデータでは、「年収500万円以上750万円未満」の層のお小遣い額が特に高くなっているものの、年収750万円以上になると、お小遣い額が減ります。年収が高い層が、決して子どものお小遣い額が高いわけではないことでも明らかではないでしょうか。

中学生、高校生のデータを見ても、「750万円以上1,000万円未満」の層が最も高く、年収が1,000万円以上になると小遣い額はやや下がります。
 

年収と小遣いが比例しないのはなぜ?

お小遣いの「ナゾ」ともいえる現象ですが、どのような理由が推測できるでしょう。まずは、高収入層のサンプル数が少ないため、一部の方のデータの影響を受けやすいということが考えられます。

しかしそれは、多くの場合、金額が大きく上にぶれる場合の理由として挙げられても、下ぶれの理由にはなりにくいのではないでしょうか。では、他にどのような理由が考えられるでしょう?

<仮説1>
高収入層では特に、塾などで随時持たされる小遣いはあるものの、月ぎめでは渡していないため。

<仮説2>
高所得層ほど、お金に対する哲学を持っていて、安易にお小遣いをあげない。

個人的にはこのような仮説をたてましたが、皆さんはどう思われますか?

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いくらあげる?いつからあげる?子どものおこづかい
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