記事『2013年春 フランス語辞書事情(1)』では、過去記事で扱った紙辞書の変遷、辞書アプリを中心にお送りしましたが、記事第2弾では、発信型の辞書として注目度抜群の紙辞書『ロベール・クレ仏和辞典』についてご紹介します。
『ロベール・クレ仏和辞典』基本データ
『ロベール・クレ仏和辞典』
【価格】3360円(税込み)
【CD】基本語1600語の発音と日本語訳(MP3形式)要申請
【和仏】なし
【付録】顔写真付き発音解説/文法解説/数詞一覧/頭文字による略号/国名、地域名とその形容詞形(FNACのようにアルファベ読みしないものには発音記号が付与)/地名対照表/仏英のフォザミ(類形異義語)/フランスの教育制度/フランスの国家制度/フランス史年表/動詞活用表
【裏表紙】発音記号表/アルファベ/avoirとêtreの動詞活用表(裏表紙とは別に名所の写真つきパリ地図とフランス語圏のカラー地図付)
【カタカナ・英語表記】なし
【イラストの有無】なし
【例文の特徴】語句ではなくフレーズ(表現集としてそのまま使用可)
【宣伝文句】「コミュニケーションの時代の新しい辞書」
この『ロベール・クレ仏和辞典』、データを見る限り、語彙数も多くなくシンプルでコンパクトな印象ですが、いったいどこがスゴイのでしょう?
実は、この辞書、辞書のLE ROBERTと教科書のCLEがつくった、外国人学習者のための仏仏辞典DICTIONNAIRE DU FRANÇAISを翻訳、日本人学習者向けに編集した学習仏和辞典なのです。そのため、フランス語教師の眼でみると、至るところに学習者向けのウレシイ工夫がなされていることに気づかされます。
次ページで、もう少し詳しくそのウレシイ内容をみてみましょう。