ヒノキ花粉症をおこすヒノキ……日本の人工林の1/4を占める樹木

ヒノキ

今年は花粉大丈夫かも…? と思っても、油断は大敵! ヒノキの飛散時期はスギよりも遅れてやってきます

ヒノキ科ヒノキ属の樹木である「ヒノキ」。日本の国有林のうち、人工林は44%ですが、そのうち44%がスギ、25%をヒノキが占めています。福島県以南から本州、九州まで分布しており、スギより高級な木材として利用されています。スギよりも遅くに植林されているため、今後の花粉飛散量の増加が予想されています。

<目次>  

ヒノキ花粉の特徴……スギ花粉でアレルギーがある人は注意が必要

ヒノキ花粉の大きさは、20μmであるスギ花粉よりやや大きめの30μm~40μm。スギ花粉は黄色ですが、ヒノキ花粉はやや赤色です。ヒノキ花粉の飛散時期はスギ花粉の飛散時期より約1カ月遅い、3月下旬から5月上旬。つまり、4月になって、目のかゆみ、鼻水、くしゃみ、鼻づまりが出てきたり、ひどくなったりする場合、ヒノキ花粉に対する花粉症かもしれません。ヒノキ花粉とスギ花粉と似た成分もあるために、スギ花粉に対するアレルギーのある人はヒノキ花粉にもアレルギーを起こすことがあります。
 

ヒノキ花粉症の症状と花粉の飛散時期

症状はスギ花粉症の症状と同じで、特に差はありません。くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目の痒みをはじめとした、様々な症状が出ます。症状の出る時期は3月下旬から5月上旬頃。スギ花粉症のある人が、ヒノキ花粉症も持っていることも多く、スギ花粉とヒノキ花粉の両方にアレルギー反応が出る場合は2月中旬から5月上旬まで花粉症の症状が続くことになってしまいます。スギ花粉症患者の約70%がヒノキ花粉でも鼻炎症状を発症することが言われています。
 

ヒノキ花粉症の検査法

多くは、スギ花粉症と同様、血液検査を行います。ヒノキに対するIgEというタンパク質が高値となり、陽性であって、ヒノキ花粉の飛散時期に症状があれば、ヒノキ花粉症です。ヒノキ花粉に対するIgE抗体が陽性であれば確実ですが、スギ花粉に対するIgEのみが陽性であっても交差性から、ヒノキにも症状を示す可能性があります。スギ花粉の主な成分(Cry j1)の約80%がヒノキ花粉の主な成分(Chao1)と同じようなタンパク質であるとされています。
 

ヒノキ花粉症の予防法・対策法

スギ花粉症の対策と同じです。ヒノキ花粉の飛散予想は、スギ花粉飛散予想と同様です。スギ花粉飛散の多い年はヒノキ花粉飛散が多くなります。また、背の高い樹木ですので、飛散範囲もスギと同様、広くなります。
  • ヒノキ花粉飛散が多い日の外出を避ける
  • メガネ、マスクをする
  • 衣服や帽子に付着する花粉をできるだけ落とす
  • 洗濯物はできるだけ屋内で、屋外なら取り込む時にしっかりとはたく
  • 室内では掃除をしっかりとして、場合によっては空気清浄機を使用する
  • 症状を抑えるために、抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬を服用する
  • 抗ヒスタミン薬やステロイドの点眼、点鼻などの局所の治療を行う
です。

花粉症対策についてさらに詳しく知りたい方は、「自分でできる花粉症対策法…目のかゆみ・鼻水などに」を併せてご覧下さい。

スギ花粉症では、スギ花粉の成分による皮下または舌下の免疫療法が行われていて、効果が約70%です。詳細はスギ花粉にも有効?花粉症の舌下免疫療法の効果と副作用を参考にしてください。ヒノキ花粉症にも効果が見られますが、残念がらすべてではありません。

スギ・ヒノキ花粉症合併180例を対象とし実施したスギ花粉アレルゲン舌下免疫療法実施後の患者アンケートにおいて,54.9%の患者にてヒノキ花粉飛散期で症状が悪化したと回答されたと報告されています。つまり、約半数は効果がなく、スギ花粉症が楽になることで、ヒノキの症状が辛く思える可能性があります。これは、スギと共通しない成分がヒノキ花粉症の原因になっていることが言われていますので、免疫療法の課題かもしれません。

【関連記事】
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項