石垣島の観光・旅行/八重山諸島

珊瑚の海に浮かぶ 夏の八重山離島巡り(2ページ目)

波照間島、竹富島、西表島……etc. 美しい珊瑚の海に浮かぶ八重山の島々はどの島もそれぞれに違った魅力に溢れる特別な島。旅人の間では“八重山病”という言葉もあるくらい、訪れる人の魂を深く魅了してしまう特別な何かが存在する場所です。まだ八重山を訪れたことがないという人は、今年の夏はぜひ足を運んでみませんか? きっとみなさんにとってのお気に入りの島が見つかるはずです。

小林 繭

執筆者:小林 繭

沖縄ガイド


2泊3日八重山の旅のプラン

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八重山の旅の玄関口となる石垣島からは美しい海と八重山の島々の影がよく見えます

2泊3日で八重山に行くなら、基本的に石垣島滞在をメインにしっかり石垣島を楽しむ石垣島コース、もしくは竹富島や黒島など石垣島から近い離島に1泊する石垣島+離島1泊がおすすめです。石垣島は、沖縄県内で本島、西表島に次いで3番目に大きな島。南北の距離は45kmほどもあるので、きちんと見てまわるにはある程度の日数が必要です。八重山というと、ついついみなさん離島にばかり目がいってしまいがちになりますが、石垣島もたくさん見所のある島なので、一度はじっくりとあれこれ探索してみることをおすすめします。石垣島を楽しむなら、川平や、静かな美しい海が広がる北部に泊まるのがいいでしょう。特に北部は観光地化とは無縁で、ある意味竹富島よりもずっと田舎。本当の意味での手つかずの島の自然と出会えますよ。
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竹富島のビーチにはいつも日陰でまったりとお昼寝を楽しむ猫の姿が。なんとも平和な光景に出会えます

中には石垣島に滞在しながら日帰りで離島に足を伸ばすという旅行者も見られますが、ガイド的にはやはり島を訪れたなら可能な限り、少なくとも1泊はしていただきたいというのが本音です。と言っても2泊3日の旅の場合、時間が非常に限られます。この場合、船の便数も多く、航路も安定していて台風など特別の場合を除いてまず欠航することのない、竹富島や黒島で1泊過ごすのが行程的に無理もなく安心。竹富島はみなさん一度は行きたい島だと思うので、ぜひ。シュノーケリングを楽しみたい人なら黒島がおすすめです。がんばって小浜島も1泊で行けないことありませんが、1泊だとちょっともったいない気持ちになるかもしれません。

4、5泊で行く八重山の旅プラン

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鳩間島の周遊道では散策途中に野生のヤギに出くわすことも珍しくありません

4、5泊の旅は2泊3日よりは余裕があり、かといって1週間はとれないという中規模な旅行日程。4、5泊もするならハワイやバリといった海外のビーチへ行くという海外旅行派の人も多いと思いますが、海外へ行く場合は移動時間にプラスして成田までの往復や空港でのチェックインに要する時間などなんだかんだいって移動自体にかかる時間がけっこうあります。それに比べると国内旅行である八重山はぐんと近く、さらに面倒な時差もありません。
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訪れる旅人を必ず魅了する波照間島のニシハマのブルー

八重山で4、5泊できるなら、一番お目当てのメインの島をひとつ決め、プラスアルファで他の島を訪れてみてはいかがでしょうか?

人気の波照間島は、船便しかなく欠航が多いことでも知られています。そのため何度となく波照間行きを目的に八重山旅行に出かけたににもかかわらず、欠航が続き波照間島には辿り着けないという目にあった経験がある人も少なくありません。波照間島へ行きたいなら、旅の前半に波照間行きを設定し、欠航だった場合は翌日に延期するなどの対応を取りましょう。波照間行きが欠航となった場合、その日は石垣島観光にあてるか、日帰りで行ける他島へと臨機応変に予定を変更して楽しむのがコツです。無事に波照間に渡れたら、そこはもう素晴らしい波照間ブルーの海が迎えてくれますから、2泊でも3泊でも好きなだけ滞在して欲しいと思います。
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亜熱帯のジャングルの森探索は西表島ならではのアクティビティ

また、この日程でおすすめしたいのは西表島。沖縄本島に次いで大きな西表島をまわるには4、5泊は欲しいのです。西表の魅力はなんと言っても、海だけでなく、亜熱帯のジャングルも楽しめるところ。マングローブの川を渡ったり、ジャングルを抜けて滝までのトレッキングを楽しんだり。道路が通っていないため、海からのアプローチでしか行くことのできない秘境船浮のイダの浜にもぜひ足を伸ばして欲しいと思います。
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わずか人口60人の小さな離島、鳩間島。美しい海だけでなく島の生活からも都会に住む人間は考えさせられることが多い

ガイドのおすすめは、西表島の上原港から約10分の船旅で渡ることのできる鳩間島を組み合わせた西表島+鳩間島1泊コース。迫力溢れる亜熱帯の大自然が押し迫る西表島と、歩いて1時間で一周できてしまう鳩間島。その大小の対称がそれぞれの個性をより豊に映し出すワクワク度が高い島旅となることをお約束します。

1週間以上でめぐる八重山の旅プラン

1週間以上、八重山を旅できるのであれば、これはもうあまり予定をキッカリ組まずにその時の気分や天候に合わせたアイランドホッピングがおすすめですね。まずは自分が一番行きたい島へ渡り、そこから先は気の向くままというのはどうでしょうか? もちろん最初の島が気に入ったら、そのままずっとその島へ滞在するというのもあり。
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与那国馬で知られる与那国島。国境の島で風に吹かれて草を食む馬達の姿

時間に余裕がある、ということでおすすめしたいのは最西端の島、与那国島。飛行機も飛んでいるので、決して行き辛い島ではありませんが、石垣島よりも台湾の方が近いという国境の島は、なかなか思い立たないと行けない島でもあります。ダイナミックな景観と素晴らしいビーチが広がるこの島は、八重山の中でもかなり異彩を放つ存在。同じ日本であることがちょっと信じられない、という表現がぴったりです。せっかく国境の島まで足を伸ばすのであれば、せかせかと時間に追い立てられるような旅はやめて、のんびりどっしりと気持ちを構えて旅を満喫したいですね。
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人間よりも牛の数の方が多いことで知られる宇黒島は、八重山の中でも観光地化されていない素朴な島

アイランドホッピングという言葉通り、ざっとでも構わないからひとつでも多くの島を見たいという人は、竹富や小浜、黒島は1泊、波照間や西表は2泊など、島の大きさに合わせて滞在日数を調整してみてください。与那国島も入れた八重山全部をまわるのは1週間では無理ですが、順調に船が運航していれば、波照間島と西表島両島に加え、小浜島、黒島、竹富島の中から1、2島くらいはまわれると思います。

また、石垣島、西表島ではキャンプが可能なので、1週間以上の八重山旅行ならキャンプを目的に行くのもおすすめです。南の島でのキャンプ生活は、いつものアウトドアライフとはまた違った楽しみに満ちあふれていますね。

八重山をめぐる旅の話、いかがでしょうか? 長時間のフライトで窮屈な思いをしなくても、いくつも飛行機を乗継がなくても、楽園はすぐそこにあります! 石垣島から始まる八重山の旅。さらに身近になった今年は、ぜひお気に入りの島を訪ねてみてください。
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