白米から麦ごはんに変えるだけ!期待できる健康効果とは

麦ごはん

主食の白米を麦ごはんにするだけで、期待できる健康効果が多くあります


今回は、私が管理栄養士としても積極的にお勧めしている「麦ごはん」の素晴らしさをご紹介します。主食の「白米」を「麦ごはん」に代えれば、期待できる健康効果が多くあります。特に、高血糖・高血圧・高コレステロール・便秘・憩室炎の改善やダイエットが上手くいかない人にお勧めです。これを読めば今日からあなたも麦ごはんが食べたくなるはずです!

麦と健康効果

■血糖値
白米、とくに日本人が好むジャポニカ米は、白米の中でも特に甘みが強く、炭水化物の中でも最も血糖値を上げやすい食材です。これは、血糖値を実際に測定している人や、グリセミック指数(GI 値)の研究により明らかになっています。

高血糖は、インスリン抵抗性や糖尿病につながることがあります。また、高血糖は老化物質となりえることで注目を浴びているAGE(後期(終末)糖化最終産物)の産生を増やすと考えられています。麦ごはんは血糖値の上昇を抑えます。

■高血圧
白米を頻繁に食べていると、インスリンの分泌量が増えがちになることは否めません。これが繰り返し行われると、インスリン抵抗性になる可能性がでてきます。血中に多くのインスリンがあると、ナトリウムや腎臓の働きに影響し、血管に水がたまりやすくなり血圧が上がりやすくなります。

また、味覚の面では、白米を主食にすると、塩味の強いおかずを食べ過ぎて、塩分過剰や体重増加による高血圧になる可能性もあります。麦ごはんだと、インスリンの分泌量が抑えれるので、血圧の管理も役立つと捉えることができます。

麦ごはん

麦ごはんで体重管理も

■コレステロール、体重コントロール
麦には、豊富な水溶性食物繊維が含まれます。白米には水溶性食物繊維は含まれませんが、麦100gには6g含まれます。水溶性食物繊維の含有量は全ての食材と比較してもトップクラスです。水溶性食物繊維は、コレステロールの吸収を阻害したり、胃にある食べ物をゆっくりと移動させる働きがあるため、満腹感が長続きしやすくなると考えられています。

また、麦ごはんだと、「味の濃いおかずで、白いごはんがすすむ」という負の連鎖を断ち切りやすくなります。

■便秘
麦には、豊富な不溶性食物繊維が含まれています。白米100gには0.5gしか含まれませんが、麦100gには約4g含まれます。不溶性食物繊維の含有量もトップクラス。不溶性食物繊維は便のカサを増し、スムーズな便の形成につながり、便の移動に掛かるスピードがはやくなります。

便秘を予防することで、不快な思いをしないだけでなく、トイレで力まなくてよいので、痔の予防や高血圧の予防になります。特に高齢者では、便秘が食欲不振につながるだけではなく、食事や水分摂取量が極端に減り、脱水を起こすこともあります。

■憩室炎(けいしつえん)
消化器官にできたくぼみが炎症を起こし、激痛や熱などを伴う病気です。この病気に掛かる人が増えてきています。憩室炎の予防はたっぷり食物繊維を摂ることです。食物繊維には水溶性と不溶性のものがありますが、どちらもくぼみの形成予防に役立つと考えられています。

これは便をしっかりと形成し、そして便の移動をスピードアップさせることで、腸内の圧力が減少することに関連していると言われています。ただし、この炎症が起こった直後や、憩室炎の手術後は一時的に食物繊維の高い食事は控えましょう。

麦ごはんとは

麦ごはんとは、白米と麦(=大麦)と混ぜ合わせたものです。この記事では便宜的に大麦を麦と表記しています。

スーパーなどでよく目にするのは「押麦」で、蒸しながらローラーでつぶしたもので、少し平たい形になっています。押麦には、「7分づき」と表示されたものもあります。これは7分だけ大麦の外皮をむいた状態です。「押麦」、「7分づき押麦」の他にも、「丸麦」、「7分づき丸麦」というのを目にすることがあるかもしれません。これは、名前の通り丸い麦です。

丸麦

こちらは丸麦。プチプチ感がくせになります。4割麦、6割白米で、これから炊飯器で炊くところです。

押麦・7分づき押麦・丸麦・7分づき丸麦は、白米と混ぜて炊飯器でいつもと同じように炊く事ができます。ただし、白米だけを炊く時に比べて、10%ほど多めの水を使った方がよいと思います。

押麦も丸麦もツルツルとした食感があります。丸麦はさらにプチプチ感があると思います。ガイドは押麦、丸麦の食感が白米よりも昔から好きです。7分づきよりも、加工度が低い場合は、水に浸したり、長時間調理するなど、個人の好みに合わせて工夫が必要になります。

麦ごはんに慣れていない人は、白米8~9割、押麦1~2割からはじめるのがお勧めです。ちなみに、ガイド宅では麦4割、白米6割にしています。この割合でおにぎりも問題なく作れます。押麦と丸麦は気分で使い分けています。

麦ごはん

昔から親しまれている大麦

麦の歴史、世界の食卓など

麦は世界中で大昔から食べられてきました。丈夫で育てやすい植物だったせいか、庶民の食べ物という概念は多くの地域であったようです。

日本では、江戸時代には徳川家康が麦ごはんを食べて健康的だったことや、明治時代には、ビタミンの父と言われる海軍軍医の高木兼寛が麦ごはんを導入し、脚気という当時大変恐れられていたビタミンB1が欠乏する病気の対策に成功しました。

ただし、現在では麦は調理しやすいように加工されている影響で、麦からのビタミンB1摂取はさほど期待できません。しかし、現代の食卓ではビタミンB1の摂取不足は珍しいので、加工されて使いやすい麦を頻繁に食卓に並べるほうが健康面で考えても効果的です。

日本ではご飯と混ぜて「麦ごはん」にするのが一般的ですが、外国では昔からスープ、シチュー、おかゆ、パンなどによく使われています。最近では、プチプチとした食感を活かしたサラダなども人気があるようです。また、麦は麦茶、大麦麺、麦味噌、麦焼酎、ウイスキー、ビールなどにも使われています。

麦と特別食

セリアック病は、グルテンを避ける必要がある病気ですので、大麦も避ける必要があります。小麦アレルギーがある場合、大麦アレルギーがあるとは限りませんが、アレルギーの有無をチェックした方がよいでしょう。

いかがでしたでしょうか? 今日から「麦ごはん」をはじめてみませんか?

コレステロールをさげる食材についても知りたい方は、「安くて簡単利用!コレステロールをさげる5つの食材」記事も合わせてご覧ください。