進化するフランス伝統料理の深さ

メインの肉料理は、どっしりと濃厚なフランスの象徴的印象である。前皿の魚の控えめな塩加減の影響もあるのかもしれないが、重厚なソースの味わいにフードフランスビストロならではの醍醐味が再び舞い戻った。一口に重厚と言ってもさまざまなスパイスやハーブなどを丁寧に仕込み、決して大味にはならない手の込んだもので、そこに見えないように進化するフランス伝統料理を垣間見ることができる。
フードフランス

これまで食したコッコ・オ・ヴァンの中でも秀逸な味わいだ。

今回もっとも選び抜いた素材は丹波の黒鶏。それを使用したコック・オ・ヴァンは「シェ・フロット」の印象をそのまま受け継ぐ。丹波の黒鶏はフランス地鶏との掛け合わせから生まれているため、フランス料理の深い味付けに鶏自体の旨味が一体となる。黒鶏は人参や玉葱と一緒に赤ワインに一日漬け込まれそれを真空調理法で軽く火入れをする。この方法により、鶏肉のパサつきを押さえ、旨味を残し、しっとりとした口当たりを実現させる。鶏の旨味が残る漬け込み液は煮詰めてソースになる。バターの香りもしっかりと感じ、後味も実に深い。
フードフランス

赤城牛のランプのステーキ。ただ、ただ、旨い。

チョコレートのガナッシュは本来の強さを感じる甘いチョコレートが強く印象に残る。フランス料理のラストを飾るには相応しい印象に残るものだ。下の写真はメレンゲの上にフルーツがたっぷり載り、パッションフルーツのソースが添えられる。チョコレート系のデザートの真逆だが食べ比べも楽しいかもしれない。
デザート

フルーツをメレンゲと共に。さっぱりとした味わいの中にパリのエスプリを感じる。

生粋なパリっ子であるエリック・サルモン氏。料理上手である祖母や母の影響を受け、料理人になったという。3人の子供の父親でもあるサルモン氏は仕事が休みの日曜日には親子でマルシェに行き、自宅でプーレロティ(鶏の丸焼き)を料理するのが毎週楽しみなのだと話す。初めての来日に日本での食をとても楽しみにしているようだ。「何を食べたい?」と聞くと「寿司のほか、いろいろとね」と笑顔がこぼれた。

フランスの王道なビストロ料理が味わえる「シェ・フロット」の味はブノワにて12日(火)まで。

なお、現時点での空席は8日(金)のランチ&ディナー、10日(日)ディナー(ボルドーはグラーブのワインが半額!)、11日(月)ランチ&ディナーとのこと。


■フードフランス「シェ・フロット」
会場:ブノワ(青山)
予約電話:03-6419-4181
東京都渋谷区神宮前5-51-8 ラ・ポルト青山10F
地図
開催期間:2013年3月7日(木)~3月12日(火)
営業時間
ランチ 11:30~14:30(LO)3600円/4800円/6000円(税サ込)
ディナー17:30~21:30(LO)6000円/7200円/8400円(税サ込)

※上記データは記事公開時点のものです。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。