ドイツ語/ドイツ語で挨拶

ドイツ語の一般的数詞である「基数」を紹介!

買い物の勘定であれ待ち合わせ時刻の確認であれ、数字というものは人々の生活を数多の場面で規定するもの。それだけに各言語の数詞には、当地の話者の生活様式や考え方の反映をも見て取ることが出来ましょう。ドイツ語の数詞にも、独特の特徴があります。

宮城 保之

執筆者:宮城 保之

ドイツ語ガイド

ドイツ語の一般的数詞である「基数」

ドイツ語の「基数」

ドイツ語の「基数」

ここではドイツ語の一般的数詞である、基数を紹介いたします。
 
<目次>
 

一桁の数は、基本の基本

ドイツ語の数詞、0~10。斜体青文字は英語の対応数詞

ドイツ語の数詞、0~10。斜体青文字は英語の対応数詞

ドイツ語の1から10は、eins (アインス)、zwei (ツヴァイ)、drei (ドライ)、vier (フィーア)、fünf (フュンフ)、sechs (ゼックス)、sieben (ズィーベン)、acht (アハト)、neun (ノイン)、zehn (ツェーン)です。

zwei Bücher (ツヴァイ ビューヒャー/本2冊) 、fünf Personen (フュンフ ペァーネン/5名)のように、ドイツ語の数詞は語形変化なしに付加語的に用いられます("zweie Bücher"などとしないように!)。

が、einsのみは、付加語的用法では不定冠詞ein (英語のa)として、eine Freundin (アイネ フロインディン/一人の女友達)のように語尾変化をとることになります。
ただしein Uhr (アイン ウーア/1時)、ein Viertel (アイン フィアテル/4分の1)のように、時刻や分数を表す場合はeinのまま。いずれの格であれ語尾変化はありません。

そして0はドイツ語でnull (ヌル)。
かの007ことジェームス・ボンドも、ドイツでは「ヌルヌルズィーベン」と称されるわけです。
 

10の桁は、-zehnに注目

10台の数字は、語尾の-zehnに注意

10台の数字は、語尾の-zehnに注意


続く10台の数字ですが、elf (エルフ)、zwölf (ツヴェルフ)、dreizehn (ドライツェーン)、vierzehn (フィアツェーン)、fünfzehn (フュンフツェーン)、sechzehn (ゼヒツェーン)、siebzehn (ズィープツェーン)、achtzehn (アハツェーン)、neunzehn (ノインツェーン)。

ご覧のように13以降は、1の位の数字の語尾に-zehnを付したものとなっています。
ただしsechzehnsiebzehnは、sechszehnやsiebenzehnとしないように。
発音の微妙な相違にも注意をしてください。
 

「桁違い」な数え方に気をつけて

20から100まで。英語の-tyに相当する語尾は-zig

20から100まで。英語の-tyに相当する語尾は-zig

20~90は、zwanzig (ツヴァンツィヒ)、dreißig (ドライスィヒ)、vierzig (フィアツィヒ)、fünfzig (フュンフツィヒ)、sechzig (ゼヒツィヒ)、siebzig (ズィープツィヒ)、achtzig (アハツィヒ)、neunzig (ノインツィヒ)。

こちらは語尾の-zigが目印となっています。
ただしdreißigのみ-ßigです。

日本語や英語と大きく異なるのは、21や36といった数字の数え方。
ドイツ語ではこれらを「1の桁+und+10の桁」と数えるのです。間のund (ウント)は英語のandに当たる接続詞。
例えば21は、einundzwanzig (アインウントツヴァンツィヒ)、つまり「1と20」と読んで21となります。

100はhundert (フンダート)。
100 (einhundert)、200 (zweihundert)、……というふうに単位として用います。

1年の日数365は、dreihundertfünfundsechzig (ドライ/フンダート/フュンフ/ウント/ゼヒツィヒ)になるわけですね。
書き言葉では切れ目は普通入れませんが、意識してないと舌を噛みます。
 

大きな数詞は、頭も大きく

これも英語と同様、1000以上はゼロ3つが一区切り

これも英語と同様、1000以上はゼロ3つが一区切り

1000はtausend (タウゼント)。
以降、英語と同様、千が桁区切り目となります。
1万はzehntausend (ツェーンタウゼント)、10万はhunderttausend (フンダートタウゼント)というふうに、“10かける1000“、“100かける1000“といった数え方をするわけです。

そして次の単位となるのはMillion (ミリーン/百万)。アクセントの位置に注意。
これまでの数詞と異なり常に名詞として扱われ、頭文字は大書。また英語のmillionと異なり、drei Millionen (ドライ ミリーネン/300万)のように複数形も取ります。
これは以降の単位であるMilliarde (ミリルデ/10億)、 Billion (ビリーン/1兆)等についても同じです。

また上図に明らかなように、ドイツ語のBillionと英語のbillion(10億)には、なんと桁にずれがあります。
「ビリオネア」の皆さん、あつかいには重々気をつけましょう。

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