ドイツ語の一般的数詞である「基数」
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ドイツ語の「基数」
一桁の数は、基本の基本
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ドイツ語の数詞、0~10。斜体青文字は英語の対応数詞
zwei Bücher (ツヴァイ ビューヒャー/本2冊) 、fünf Personen (フュンフ ペァゾーネン/5名)のように、ドイツ語の数詞は語形変化なしに付加語的に用いられます("zweie Bücher"などとしないように!)。
が、einsのみは、付加語的用法では不定冠詞ein (英語のa)として、eine Freundin (アイネ フロインディン/一人の女友達)のように語尾変化をとることになります。
ただしein Uhr (アイン ウーア/1時)、ein Viertel (アイン フィアテル/4分の1)のように、時刻や分数を表す場合はeinのまま。いずれの格であれ語尾変化はありません。
そして0はドイツ語でnull (ヌル)。
かの007ことジェームス・ボンドも、ドイツでは「ヌルヌルズィーベン」と称されるわけです。
10の桁は、-zehnに注目
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10台の数字は、語尾の-zehnに注意
続く10台の数字ですが、elf (エルフ)、zwölf (ツヴェルフ)、dreizehn (ドライツェーン)、vierzehn (フィアツェーン)、fünfzehn (フュンフツェーン)、sechzehn (ゼヒツェーン)、siebzehn (ズィープツェーン)、achtzehn (アハツェーン)、neunzehn (ノインツェーン)。
ご覧のように13以降は、1の位の数字の語尾に-zehnを付したものとなっています。
ただしsechzehnとsiebzehnは、sechszehnやsiebenzehnとしないように。
発音の微妙な相違にも注意をしてください。
「桁違い」な数え方に気をつけて
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20から100まで。英語の-tyに相当する語尾は-zig
こちらは語尾の-zigが目印となっています。
ただしdreißigのみ-ßigです。
日本語や英語と大きく異なるのは、21や36といった数字の数え方。
ドイツ語ではこれらを「1の桁+und+10の桁」と数えるのです。間のund (ウント)は英語のandに当たる接続詞。
例えば21は、einundzwanzig (アインウントツヴァンツィヒ)、つまり「1と20」と読んで21となります。
100はhundert (フンダート)。
100 (einhundert)、200 (zweihundert)、……というふうに単位として用います。
1年の日数365は、dreihundertfünfundsechzig (ドライ/フンダート/フュンフ/ウント/ゼヒツィヒ)になるわけですね。
書き言葉では切れ目は普通入れませんが、意識してないと舌を噛みます。
大きな数詞は、頭も大きく
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これも英語と同様、1000以上はゼロ3つが一区切り
以降、英語と同様、千が桁区切り目となります。
1万はzehntausend (ツェーンタウゼント)、10万はhunderttausend (フンダートタウゼント)というふうに、“10かける1000“、“100かける1000“といった数え方をするわけです。
そして次の単位となるのはMillion (ミリヨーン/百万)。アクセントの位置に注意。
これまでの数詞と異なり常に名詞として扱われ、頭文字は大書。また英語のmillionと異なり、drei Millionen (ドライ ミリヨーネン/300万)のように複数形も取ります。
これは以降の単位であるMilliarde (ミリヤルデ/10億)、 Billion (ビリヨーン/1兆)等についても同じです。
また上図に明らかなように、ドイツ語のBillionと英語のbillion(10億)には、なんと桁にずれがあります。
「ビリオネア」の皆さん、あつかいには重々気をつけましょう。
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