順調なキャリアが『ジーリ』で、ドン底へ……。
『恋に落ちたシェイクスピア』の後も、ベン・アフレックは精力的に映画に出演。その一方、私生活ではグウィネス・パルトローと恋人同士になり、セレブニュースを賑わしました。しかし、これまでの栄光に陰りが見え始めます。超話題作と言える出演作は、2001年の『パール・ハーバー』くらいでしょうか。『パール・ハーバー』(2001年年度作品)
真珠湾攻撃を描いた戦争映画かと思ったら、ベン・アフレック演じるレイフと親友ダニーの友情&三角関係の物語でびっくり! 戦闘シーンの映像は迫力ありますが、戦争が人間を狂わせる怖さよりも、戦争によって変わっていく愛と友情をメインに描いたメロドラマ。
監督:マイケル・ベイ
出演:ベン・アフレック、ジョシュ・ハートネット、ケイト・ベッキンセイル、ウィリアム・リー・スコット、グレッグ・ゾーラ、ユエン・ブレムナー、アレック・ボールドウィンほか
若干、足元がグラついていたベン。しかし、2002年は、ハリソン・フォードにかわり、ジャック・ライアン役に抜擢され、『トータル・フィアーズ』に主演。ほか、ロジャー・ミッシェル監督作『チェンジング・レーン』でも活躍するなど、サスペンスアクションで息を吹き返します。
『チェンジング・レーン』(2002年度作品)
敏腕弁護士(ベン・アフレック)は急いでいたため、強引な車線変更をしてしまい、隣の車と接触。ひとつの車線変更が二人の男の人生が狂わせていく様を描いたサスペンスの秀作。実際にありそうな話ってところが怖い。ベンは知性派エリートもガテン系も両方イケるというところが役者としての強みかも。
監督:ロジャー・ミッシェル
出演:ベン・アフレック、サミュエル・L・ジャクソン、キム・スタウントン、トニ・コレット、シドニー・ポラック、ティナ・スローン、リチャード・ジェンキンスほか
順調にキャリアを積み重ねていましたが、ジェニファー・ロペスと付き合ってから、いつも一緒の二人はマスコミのターゲットになり、役者としての力量よりも、私生活の話題が先行するように……。おまけにジェニファー・ロペスとの共演作『ジーリ』は、いまだ笑いのネタにされるほどの失敗作と言われ、ベンのキャリアは大ブレーキ! 2003~2004年にかけて、忘れられたスターになってしまうのです。
『ジーリ』(2003年度作品)
チンピラのジーリ(ベン・アフレック)はボスの命令で知的障害の青年を誘拐。自宅に匿っていると、そこにボスが派遣した謎の美女(ジェニファー・ロペス)が現れ、3人の奇妙な生活が始まった。日本未公開、DVD発売。全米での評価は散々で、2003年度のゴールデン・ラズベリー賞(ダメ映画)を受賞した珍作。
監督:マーティン・ブレスト
出演:ベン・アフレック、ジェニファー・ロペス、クリストファー・ウォーケン、アル・パチーノほか
次のページでは、ベン・アフレック復活!監督作ほかご紹介します。