勝者を称えるトロフィー、ナスタチウム
黄色からオレンジ、そして赤まで、バリエーションに富んだ暖色の花を咲かせるナスタチウム。本来この名前はアブラナ科の植物クレソン(別名オランダガラシ、ウォータークレス)に付けられた学名です(Nasturtium officinale)。科・属の違う植物に、なぜこの名前がついたのか……、どうやらこの葉の持つピリッとした辛味がクレソンに似ていたため、通り名としてナスタチウムが定着してしまったようです。
学名のTropaeolumは、花の形が戦闘時の兜に、葉の形が盾に似ているため「トロフィー(trophy)」の語源とされるギリシア語「tropaion」に由来するという説が有力です。確かに、ナスタチウムの花を伏せてみると、古代帝国の戦士たちが被っていた兜に似ているようにも感じます。
《 ナスタチウム 》
- 学 名 : Tropaeolum majus
- 別 名 : ノウゼンハレン、金蓮花
- 原産地 : 南米、ペルー、ブラジルなど
- 科 名 : ノウゼンハレン科
- 属 名 : ノウゼンハレン属
- 性 状 : 一年草、つる性植物
- 開花期 : 5月~11月
- 花言葉 : 困難に打ち勝つ、愛国心