高品質のLEDで創られる最先端の光
LED素子(LED)は製造工程の温度などの微妙な環境により品質の均一化が困難です。そこで各LED素子メーカーでは品質ごとに選別して出荷しています。松坂牛のランク付けを思い浮かべていただくと分かりやすいかもしれません。LED照明器具はLED素子複数個によって作られますが、同じランクのLED素子で照明器具を作っても照明器具の品質にばらつきが出てしまうことが多々あります。品質にばらつきがあると照射した光の色にもばらつきが出ます。一定の高品質LED素子を揃えるのは簡単ではありません。石井幹子氏も「質の良い白色LEDのみ選りすぐった」と語っています。では、歌舞伎座の照明、季節ごとの白色光の色合いはどのように創られるのでしょうか。それは色温度と関係があります。色温度というのは光の色を数値で表したもので単位はK(ケルビン)を使います。歌舞伎座の照明デザインは、夏の純白色は5000K、春と秋の温白色は4000K、冬の暖白色は3000Kという色温度を用いています。純白に限りなく近い5000Kからケルビン値を低くしていくことで段階的に温かい白色に変化させているのです。ぜひ、皆さんの目で、心で、観ていただきたいと思います。
LED(LightEmittingDiode発光ダイオード)や色温度について詳しくお知りになりたい方は照明・LEDガイド記事LEDって何なの?LEDの照明基礎知識1やLEDの色温度を考えるをあわせてご覧ください。
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