フィンランド/ヘルシンキ基本情報

ヘルシンキ市内の移動・交通手段(6ページ目)

フィンランド観光の拠点となるヘルシンキでは、実はセントラルからのんびり歩いてでもたどり着ける観光スポットが大半。もちろん、さらにトラム・地下鉄・バスなどの交通機関が活用できると行動範囲もぐっと広がり、効率的に観光を楽しめます。異国では不安がつきまといやすい各種交通網を安心して利用できるよう、乗り物ごとの利点やルール、また乗れば乗るほどお得な首都圏交通の共通カードの使用法についても紹介します。

こばやし あやな

執筆者:こばやし あやな

フィンランドガイド


バスでは、最前席に座って運転手さんとコミュニケーションを取るのが無難

バスターミナル

ヘルシンキ中央駅の西側・東側それぞれに大きなバスターミナルがあり、ひっきりなしにバスが出入りしている

市内および近郊都市間のあらゆる路地を隈なく運行しているバス(Bussi:ブッシ)。その多くは、ヘルシンキ中央駅の東西両サイドにあるバスターミナルか、カンッピ・ショッピングセンターの1階にあるバスターミナルから発着しています(同施設内の地下1階にあるターミナルから出ているのは、遠方都市に向かう長距離バスのみなので混同注意)。

空港バス

空港行きのバスは、乗り場が変更されラウタティエントリ・ターミナル12番乗り場から発車

中央駅の東側(アテネウム美術館側)のターミナル名がラウタティエントリ(Rautatientori)で、ハカニエミやアラビアなど北東方面に向かうバスや、空港行きのバス(615番)が発着しています。いっぽう西側(中央郵便局側)のターミナル名がエリエリンアウキオ(Elielinaukio)で、ここにはマンネルヘイム通りを経由して北西方面やエスポー市に向かうバスや、フィンランド航空のエアポートバスが発着。

カンッピ(Kamppi)のターミナルからは、アールト建築視察に出向く人が多いエスポー市のオタニエミ(Otaniemi)地区への直行バスなどが出ています。

 

バス内部

バス中央部にある、ベビーカーや車椅子用の駐輪スペース。固定用シートベルトも完備!

大きいターミナルでは必ず停車するので問題ありませんが、郊外の小さな停留所から乗る場合、目当てのバスが近づいてきたら大きく手を振って、乗る意志があることを伝えないとバスが停車してくれないことが多々あります。

またバスに限っては、乗客は常に最前扉から乗車して、毎回、運転手さんに有効期限内のチケットを見せるか、電子カード読み取り機にカードを押し当てなければいけません(1日券など有効期限内の電子カードを機械に押し当てると、ピピっと反応音がします)。もちろん運転手さんから直接切符を買うこともできますが、20ユーロより大きな紙幣は断られることが多いので注意。またトラムやバス内ではカード払いもできません。

ベビーカーや車椅子を押している大人は1人分まで無料なので、例外的にバス中央の広めの扉から直接入ることが可能です。車内中央部にはベビーカー駐輪用のスペースが確保されており、固定用の安全ベルトやフックも完備されています。ベビーカー連れを見かけたら、さっと場所を空けて乗降を手伝うのが暗黙のマナー。

電光表示板

大きなターミナルの場合、直近に出るバスの番号と行き先、乗り場の番号が電光掲示板で知らされる

観光者にとってのバスの不安要素は、多くの車内で次の停車駅名が表示されず、また停留所自体にもバス停名が書かれていないこと。近年新しいバス車体には電子掲示板が設置され、次の停車駅などを示してくれるようになりつつありますが、まだなんの対処もなされていないバスも多数。常にドキドキしながら地図や景色とにらめっこを続けるよりは、あらかじめ運転手さんに「このバス停で降りたい」という意志を伝え(バス停名を書いた紙を見せるだけでもOK)、到着時に声をかけてもらえるよう運転席に近い席を陣取るのがベター。このやり方をとれば、大概の運転手さんは降車停留所の手前になったら「次だよ」と親切に教えてくれるので安心です。

降車停留所の手前では、必ず降車ボタンを押して次で降りる意志を伝えましょう。ボタンが押されず乗客も見当たらない停留所では、停車しないのが普通です。

最後に、バスは夜中にも運行している便が多く便利なのですが、夜2時以降のバスはナイトバス扱いで完全別料金となるのでご注意ください。

※上記データは記事公開時点のものです。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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