日本酒/おすすめの日本酒

幻の酒「越乃寒梅」石本酒造、その味わいをリポート(3ページ目)

淡麗辛口、飲み飽きしない名酒。長年日本酒ファンに愛され、ときに需要と供給のバランスが崩れ、願わずもプレミアム価格がつけられる話題の銘柄。しかし、その本質はなににも惑わされず「妥協せずに品質本位」。この姿勢を頑なに生真面目に貫いてきた。商品ラインナップの“おさらい”とその味わい、飲める店をご紹介。

友田 晶子

友田 晶子

日本酒・焼酎 ガイド

トータル飲料コンサルタント。ソムリエであり日本酒・焼酎きき酒師。アルコール飲料と食全般に携わる。キャリア30年の経験と女性らしい感性で愛好家・プロ向けに的確な情報を提供。日本料飲サービス向上研究会会長。藝術学舎・非常勤講師。著書多数。(一社)日本のSAKEとWINEを愛する女性の会(SAKE女の会)代表理事。

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新潟酒の人気は、人のつながりにあった

さて、越乃寒梅の購入について。現在、特約店は全国に300店ある。まずはこの特約店での購入をお勧めしたい。またネット上でも購入できるがその金額は本当にまちまち。比較しながら丹念に調べていくしかないだろう。しかし、良心的な金額で提供している酒販店も少なくない。

「越乃寒梅」は日本酒通にも日本酒に興味がない人にも知られた銘柄である。今回お蔵をお訪ねして感じたのは、銘柄を取り巻く様々な情報に翻弄されることなく、ひたすら生真面目に「飲み飽きしない旨い酒 」造りにまい進し、それを寡黙に続けてきた雪国人らしいひたむきさだ。

実は、石本酒造のあとに同じ新潟の「八海山」と「鶴齢」にお邪魔した際、どちらのお蔵からも、寒梅さんにはお世話になった、新潟の酒があるのも寒梅さんのおかげ、と心温まる飾らない言葉を聞いた。新潟が清酒の国といわれ、全国から、また世界の清酒ファンから一目置かれるのは、なにも寒仕込み、軟水、米どころだけではない人のつながりがあるからなのだと感じた次第。

「トレンドは勉強するけれども、追いかけると本流を見失ってしまう」と語る四代目龍則氏。創業以来変わらぬ淡麗辛口の“清浄”な味わいを、従来からの寒梅ファンにも寒梅初心者にも、あらたに今一度お勧めしたい気持ちになった。


前半リポート:「越乃寒梅」蔵を訪ねる その1

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