日本酒/酒造、酒蔵訪問

幻の酒「越乃寒梅」石本酒造、蔵と造りをリポートする(3ページ目)

淡麗辛口、飲み飽きしない名酒。長年日本酒ファンに愛され、ときに需要と供給のバランスが崩れ、願わずもプレミアム価格がつけられる話題の銘柄。しかし、その本質はなににも惑わされず「妥協せずに品質本位」。この姿勢を頑なに生真面目に貫いてきた。めったに見ることができないお蔵にお邪魔し、幻ではない現実の姿を拝見してきた。

友田 晶子

執筆者:友田 晶子

日本酒・焼酎ガイド


お燗、冷酒、お湯割り、氷入り! 飲み方は自由

応接室

石本社長と応接室で。バックにはサンプルがずらり並べられている

応接室にはずらりボトルが並ぶ。イミテーションでもディスプレーでもない通常商品だ。温度管理などをしていないごく普通の環境に置いてどうなるかを見るいわばサンプルなのだ。クレームの際にこれで味を確認する。これらをバックにお話をうかがった。
「商品はすべて半年間から2年間タンクで寝かせてから出荷します。生酒、しぼりたて、原酒、ひやおろしなどはありません。ご家庭でご購入後半年から1年くらいは持ちますが、できるだけ早めにお飲みいただくほうがいいですね」と社長。ただし、「お好きな方はさらに寝かせてお楽しみください」とも。研ぎ澄まされた酒が練れているさまは想像しただけでワクワクする。
さらに「お燗をしたときに酒の良し悪しがわかるといわれています。お燗で飲んでうまい酒でありたいと思っています。しかし、飲み方は自由。お湯割りや氷を入れて飲んでもいい。こうでなければいけないということは一切ありません」と説明する。


さて、気になるお味のほうはいかがだろう。各銘柄をテイスティングをさせていただいた。銘柄ごとの特徴と越乃寒梅を楽しめるお店情報は「その2」へ続く。

後半リポート:「越乃寒梅」蔵を訪ねる その2

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