フィンランド/フィンランドのグルメ・レストラン

フィンランドで人気のお酒と、販売に関するルール(4ページ目)

フィンランドならではのユニークな味やラベルデザインが楽しめる、オススメのお酒を一挙紹介。また、アルコール中毒者の増加や未成年の飲酒が重大な社会問題でもあるフィンランドでは、厳しいルールでお酒の販売が取り締まられています。その規則についても、旅行者にも役立つ範囲でまとめてみました。

こばやし あやな

執筆者:こばやし あやな

フィンランドガイド


女性でも飲みやすいライトなお酒、シードル

シードル

シードルは、甘い果実酒や発泡性のお酒を好む女性にぴったり。缶タイプからペットボトルにはいったものまで、多種多様なシードルが棚に並ぶ

ビールは苦手だし、アルコール度数がきついお酒もちょっと……という女性におすすめなのは、フィンランド語でシーデリ(Siideri)と呼ばれる甘い果実酒、シードル。シードル本来の定義はりんご酒ですが、フィンランドではりんご以外にも、洋なし、イチゴ、ベリーとさまざまなフレーバーのシードルが出回っていて、どれも普通は炭酸入りです。

缶やペットボトルに入っているので、どこでも気軽に飲むことができて、アルコール濃度も通常4~5パーセントほど。サウナに持ち込むドリンクとして選ぶ女性も多いですね。

ヘルシンキ・オリンピックで一躍有名になったカクテル、ロンケロ

ロンケロ

ロンケロ、またはロングドリンクと呼ばれるジンのグレープフルーツソーダ割りカクテルは、お店ではもちろん、バーや多くのレストランでも扱っている、まさに国民的なローカルカクテル

最後に紹介するのが、ロンケロ(Lonkero)という愛称が今やすっかり定着している、ジンをグレープフルーツソーダで割ったカクテル飲料、ロング・ドリンク(Long drink)。ロング・ドリンク自体は、時間をかけてゆっくりと飲むカクテルの総称ですが、フィンランドでは、もっぱらこの組み合わせで作られたカクテルのことを指します。

このカクテルが誕生し、脚光を浴びたのは1952年のヘルシンキ・オリンピックの年。当時のフィンランドには厳しいアルコール禁止法が敷かれていたのですが、外国人観光客をもてなすアルコール飲料として政府が特別に製造・販売を認可したお酒のひとつが、このジン×グレープフルーツのカクテル。以降ロンケロは、フィンランドで最も愛されるフレーバーのカクテルとして浸透し、今でもさまざまなメーカーから気軽な缶タイプで販売されています。

ロンケロ瓶

ロンケロのテーマカラーは、メーカーを問わずブルーが基本

アルコール濃度は4~5パーセント程度で、味も日本の酎ハイの感覚に近くて飲みやすく、観光者受けもとても良いのでぜひ試してみてください! ちなみに近年では、元祖グレープフルーツ以外のソーダ果汁をジンで割ったタイプの似非ロンケロも出回っていますので、ラベル表示でご確認ください(元祖グレープフルーツ味は、どこのメーカーの商品も概して青または水色のラベルが特徴です)。

最終ページでは、お酒の販売に関する知っておくべきルールを紹介!

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