男の靴・スニーカー/ドレスシューズ

ミュンヘンで更に飛躍するRyota Hayafujiの靴(3ページ目)

昨年、2012年の春にドイツのミュンヘンで自らのビスポークシューズ工房をオープンした早藤 良太氏の靴をご紹介します。ヨーロッパ各国での長年に渡る修業に裏打ちされた造形美は、他のビスポークシューズにありそうでなかった独自のもの。2月に一時帰国する際の受注会のご案内も合わせていたしましょう!

飯野 高広

執筆者:飯野 高広

靴ガイド

東京と、そして大阪でも受注できます!

Ryota Hayafuji 5

つま先の切り返しがU字状になっているこのスタイルが、本来のUチップ。イギリスではその三日月形の形状から「クレッセント」とも呼ばれます。底付けはノルウィージャン製法で、以前はヨーロッパ大陸製の登山靴でお馴染みだったものです。手縫いで時間の掛かるこの底付けが可能なのも早藤氏のオーダーならでは。

洗練された表情を持ちながら、それが決して突っ張った・頑張り過ぎた印象には映らない早藤氏の靴。原則ミュンヘンに行かないとオーダーできないのですが、嬉しいことに2013年の春からは約半年に一度の割合で日本に帰国し、その際にオーダーが可能になります。イギリスの各ビスポークメゾンの日本におけるトランクショーの際と同様に、仮縫いフィッティングまでに半年、そこから完成・納品までに半年で合計約一年のスケジュールになる予定です。

アッパーの革には、ワインハイマーレーダー社のブラックボックスカーフのようなドイツに縁のあるものばかりでなく、ソフトなイタリアンカーフや型押しレザーなども多様に選べます。採寸はメジャーでの計測のみならず、整形靴の作製では暫し見られるフットプリント転写による考察もなされるとのことで、この辺りは流石、ドイツでの経験がしっかり活かされているようです。価格は通常の牛革を用いる場合、一足35万円+消費税からのスタートで、例えばノルウィージャン製法のような特殊な底付けを依頼したり、爪先やかかとをスチールで補強したりすると、別途オプション料金が加わります。なお、注文時と完成時に半金ずつの分割納入も可能です。

Ryota Hayafuji 6

シンプルな3アイレットダービープレーントウも、早藤氏の手に掛かるといっそう洗練されて来ます。丸過ぎず尖り過ぎない絶妙なトウシェイプと、引き締まった土踏まずとのリズムあるメリハリは、履き心地の良さを保証しているかのようです。

受注会の日程は東京が2月9日~11日の3連休、大阪が翌週末の2月16日~17日です。海外のビスポークメゾンのトランクショーは、殆どの場合東京のみで行われるので、大阪での開催は西日本在住の方には交通の便などを考慮すると非常にありがたい筈。一つの国ではなく、ヨーロッパ各国の靴の様式美を知り尽くした職人に、しかも日本語でオーダーできる…… ちょっと前までは考えられなかったことですが、それが遂に現実になります!


【受注会案内】
◎Ryota Hayafuji Shoemaker ビスポークシューズ受注会
・開催日時
東京 :2月9日(土)~11日(月・祝) OLD HAT(東京)にて
大阪 :2月16日(土)~17日(日) OLD HAT(大阪・Shoe Artisans)にて
・お問い合せ先
OLD HAT :TEL03-3498-2956

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