定年・退職のお金/定年退職にまつわる各種制度

自己都合退職と会社都合退職の違いとは?

自己都合退職は会社都合退職に比べ冷遇されている、と言われています。その違いを、退職金と雇用保険の基本手当についてご紹介します。また、不本意ながら自己都合退職扱いで退職した人には、基本手当の区分決定段階で敗者復活の可能性もあります。周到な準備で泣き寝入りはやめましょう。

大沼 恵美子

執筆者:大沼 恵美子

貯蓄ガイド

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会社側・労働者側のどちらが申し出るかで異なる「退職」タイプ

退職は、どちらが申し出るかによって次の2タイプに区分できます。
  • 自己都合退職 :労働者からの申し出による退職
  • 会社都合退職 :会社側からの一方的な労働契約の解約による退職
転職や留学などのための退職は「自己都合退職」、リストラや倒産、希望退職に応じるなどの退職は「会社都合退職」といったイメージです。自己都合と会社都合では、退職金や雇用保険の基本手当(いわゆる失業給付)の給付などに違いがあります。では、退職金の違いから見ていきましょう。

若年者ほど影響が大きい退職金の支給額

中央労働委員会が平成24年4月27日に公表した「平成23年退職金、年金及び定年制事情調査」によると、自己都合退職と会社都合退職による退職金の支給額の差は勤続年数が短いほど大きく、勤続30年を過ぎると100万円程度と、差は僅かです。

例えば、勤続10年では会社都合が306万8000円に対し、自己都合は約61%の185万8000円、勤続35年では2532万3000円に対し、約99%の2508万8000円です。
平成23年退職金、年金及び定年制事情調査(中央労働委員会の調査)

※図をクリックすると拡大します※中央労働委員会「平成23年退職金、年金及び定年制事情調査」を元に2013年1月30日に筆者が作成


>>次のページでは、雇用保険 基本手当の受給要件をご紹介します。

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