ベルギー/ブリュッセル

ブリュッセルのエリアガイド(2ページ目)

歴史を刻む古都の顔、国際機関が集う欧州の中心の顔、王宮もある貴族的な顔、移民の多い下町の顔……。地区ごとに多様な顔も持つ首都ブリュッセルを7つのエリアにわけてご紹介。町の全体像が把握できますよ。

執筆者:林 瑞絵

才能を引き寄せる先鋭的なファッションストリート
アントワーヌ•ダンサール通りエリア

老舗セレクトショップ「STIJL(スタイル)」© BITC

老舗セレクトショップ「STIJL(スタイル)」© BITC

モードの風が吹くアントワーヌ•ダンサール通り ©BITC-O.van de Kerchove

モードの風が吹くアントワーヌ•ダンサール通り ©BITC-O.van de Kerchove

ふた昔前は治安も悪く、歴史に取り残されたような寂れた地域でしたが、今やベルギー随一の先鋭的なファッションストリートに成長。肩の凝らない下町マイン ドに引きつけられたクリエイターたちが次々と個性的なショップをオープンさせ、辺り一帯がダイナミックな再生を果たしました。ファッションに興味がある人はダンサール通り散策は外せません。中でも74番地にあるセレクトショップ「STIJL(スタイル)」は、この界隈にモードの風をいち早く吹き込んだパイオニア的な存在。ドリス•ヴァン•ノッテン、アン•ドゥムルメステール、クザビエ•デルクールといったベルギーの気鋭デザイナーの新作を豊富に扱います。

 

シーフードレストランが評判のサンカトリーヌ広場 © BITC - O. van de Kerchove

シーフードレストランが評判のサンカトリーヌ広場 © BITC - O. van de Kerchove

ショッピングを楽しんだ後は、サンジェリ広場に面した気持ちのよいカフェのテラスでひと休み。ご飯時ならば美味しいレストランが集まるサンカトリーヌ広場に向かうのもよいでしょう。かつて魚の水揚げで賑わっていたという港の記憶が、現在はシーフードレストランが集う名物スポットとして名残を留めます。お魚好きの日本人も納得の味と評判。

 

芸術と貴族的な雰囲気を心ゆくまで堪能
モン•デ•ザールとパレ•ロワイヤルエリア

ルイ16世様式の王宮パレ•ロワイヤル© Brussels International

ルイ16世様式の王宮パレ•ロワイヤル© Brussels International

楽器博物館の建物もアールヌーヴォー

楽器博物館の建物もアールヌーヴォー

アートをこよなく愛するベルギー人。首都ブリュッセルだけで100以上のミュゼ(美術館&博物館)を数えるほど。とりわけ芸術鑑賞を旅のテーマに据えたいツーリストに訪れてほしいのがモン•デ•ザールエリア。美しく手入れが行き届いた階段式のフランス庭園モン• デ•ザール(“芸術の丘”の意)を取り囲むように、重要なミュゼが密集します。ブリューゲルやルーベンスらフランドル派の画家の作品で名高い王立美術館、大規模な展覧会やコンサートを開催し活況を誇るパレ•デ•ボザール(BOZAR)、6000以上のコレクションが自慢の楽器博物館(MIM)が定番人気。また2009年6月には、“イメージの魔術師”と異名をとる画家ルネ•マグリットの専門美術館がオープンしたばかりでさらに賑わっています。

 

かつて公爵の狩猟場であったブリュッセル公園© Brussels International

かつて公爵の狩猟場であったブリュッセル公園© Brussels International

モン• デ•ザールエリアを少し東に歩を進めれば、ルイ16世様式の王宮パレ•ロワイヤルと、かつて公爵の狩猟場であった広大なフランス式庭園のブリュッセル公園が眼前に広がります。特に毎年夏期は、豪華絢爛な王宮の内部が一般公開されるので必見です。ゆったりとした気持ちで芸術と貴族的な雰囲気を同時に堪能できる、シックな大人のエリアなのです。 
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