フィンランドの春の気候
湖の氷が溶け、木々の芽が膨らみ、徐々に野鳥が戻ってくると、まだまだ色彩感に欠けるとはいえ、極北の国への春の訪れを感じずにいられない
まぶしいタンポポの黄色は、フィンランドの春の象徴
ヘルシンキ(フィンランド南部)およびソダンキュラ(ラップランド)のここ数年の3月の月間平均気温は、マイナス2~プラス1度/マイナス8~5度前後。同じく4月の平均気温は、それぞれプラス4~6度/マイナス2~プラス3度くらいで、5月は、プラス10~12度/プラス5~7度前後まで回復します。とはいえ、ヘルシンキでも朝夕の冷え込みはまだまだ厳しく、急に氷点下まで冷え込む日もあるので、注意が必要です。
お天気は、比較的降雨/降雪量が少なく、気持ちのよい晴れ間がのぞきやすい季節。ただし、突然のにわか雨に降られることも多いので、雨具を携帯しておいたほうが無難です。日照時間の拡張により、5月末にはヘルシンキでも22時ごろまでは十分明るい時間が続きます。
フィンランドの春の服装チェック
ある年の5月1日メーデーの日の街行く人の装い。日中でもまだまだ肌寒く感じることが多く、長袖に薄手のコートは手放せない。ただし日差しは十分きついので、サングラスや日焼け止めをお忘れなく
4~5月にかけてもまだ肌寒い日が多いので長袖は必須ですし、外を歩くときは、薄手のコートや、日によっては手袋や帽子、軽いマフラーがあったほうが無難。都心での小春日和くらいの装いをイメージしておけばよいでしょうか。もちろん、寒の戻りで急に冬日が訪れることもしばしばあるので、天気予報をチェックしつつ、トランクには念のためセーターなどをしのばせて置くのがベターです。
ただしフィンランドの室内温度は、独自のヒーティングシステムによって20度前後に保たれていることがほとんどなので、厚手の服や保温下着を最初から着込んでいると、室内で体温調節が効かず、返って体調を崩してしまうケースも。春先に限らず、フィンランドでの衣類調節の基本はズバリ「脱ぎ着重視の重ね着」。寒いと感じたらその都度羽織るものを増やしていく、というイメージで、室内でも室外でも快適に過ごせるようコントロールしてみてください。
春がくると、機能重視の冬靴から開放されて足元も軽やかに
さらに、気温は低くとも、この時期はすでに白夜シーズンへの移行期。日中の日差しは頭上から容赦なく降り注いでくるので、日焼け対策およびサングラスの着用を強くおすすめします。