ワイン/ワイン関連情報

東京で世界最優秀ソムリエコンクール。日本代表は森覚(2ページ目)

今年で14回目になる世界最優秀ソムリエコンクールが18年ぶりに東京で開催される。注目の日本代表はトゥールダルジャン東京店勤務の森覚氏。1995年の東京大会では、田崎真也氏の優勝でワインブームに火が付いた。今回は果たしてどのような影響があるのだろうか。壮行会に参加し森選手の意気込み、田崎氏に大会の全容を聞いた。

友田 晶子

執筆者:友田 晶子

日本酒・焼酎ガイド



気になる審査内容は?

壮行会

壮行会にて、ソムリエ協会会長の岡氏とともに

ソムリエと言えば、レストランで食事と合うワインを選び、うやうやしくお客様に注ぐ人・・・と思われているがそれだけがソムリエの仕事ではない。ワイン以外の飲料全般・料理・サービスに関する知識をもとに、仕入・品質管理・販売(レストランでのサービス業務)を行い、時には経営センスまでもが必要となる非常に幅広い業務を行っている。このコンクールはそういった「技術」「知識」「教養」「ホスピタリティ」すべてを争う競技会である。実際の審査内容は【筆記】【テイスティング】【サービス実技】が主となり、問題は母国語以外の外国語で答えなければならない。
審査委員かつ出題者でもある田崎真也氏によれば「より厳正かつフェアな出題にするため、内容詳細はまだ決定されていません。技術委員長のセルジュ・デュプス氏を含めブラインドテイスティングのワインもファイナリストが決定したあとにみなでテイスティングしてから決めるのです」とのこと。この言葉を聞いただけでもきわめて厳粛なコンクールであることがうかがえ、出場者でもないのにドキドキしてくる。
また、世界遺産にも認定されようとしてる注目の日本食や國酒となった日本酒・焼酎についても、各出場選手はそうとうに勉強をしてくるだろうと思われる。どうやら日本大会の面白さはその部分にもありそうだ。ただ、「日本人である森選手にとって優位になる出題はされない」とも田崎氏は付け加えた。あくまで公平性を重視し、いかにサービス人としての本質を問われるコンクールであるかがわかる。
1995年当時の田崎氏優勝はワインブームの火付け役となったが、今回もし森選手が優勝したら日本におけるワイン市場にはどのような影響があるかをきいてみた。
昔のような一過性のワインブームにはもうならないでしょう。しかし、日本のワイン、日本酒・焼酎、日本食を含めた、日本の食文化全体が世界発信できる契機になり、ポジティブな意味でのTPPへの影響を考えられます」とグローバルな視野で語る。


森選手ってどんな人?


田崎氏

壮行会にて大会の概要を語る田崎氏は世界ソムリエ協会会長の職にある


 
1977年東京生まれ。サッカー漬けの高校時代、早々と卒業必須単位をとりホテルでのアルバイトに没頭した日大法学部時代。テレビで見たソムリエの姿にあこがれこの世界に。2004年にホテルニュー オータニ入社。2001年コミソムリエコンクール最優秀賞以降、2003年ロワールワインソムリエコンクール優勝、2005年JALUXワインアワード優勝、2008年全日本最優秀ソムリエコンクールと09年のアジア・オセアニア最優秀ソムリエコンクールに優勝と輝かしいタイトルが続く。10年にチリで開かれた世界最優秀ソムリエコンクールは準決勝で残念ながら敗退し今回2度目の挑戦。「ゴールは世界一。人生をかけて臨む」とまさに準備万端の様子だ。今の状況を尋ねると、「不安材料は特になし。逆に強みは地元開催で移動がないこと」と言い切る。移動距離の長いチリ大会などにも出場している経験からの言葉だ。また、実技やテイスティングは母国語以外の外国語で行うことが決まりだが言葉の心配もない。

「いまは知識の整理をしている状態。チリ大会2位のパオロ・バッソ(スイス代表)、3位のデヴィッド・ビヨー(フランス代表)らもかなり頑張ってくるはず。彼らを意識しながら戦います。当日は普段通り冷静になればいけると思っています。笑顔を忘れないスピーディで心地よいサービスを心がけます。見守ってください。」と語る。キラキラ輝く目がとても印象的だ。

森選手の裏話を少々。
実は10年以上前から面識のある森選手。思わず森君と呼んでしまういわゆる飲み仲間だ。今回久しぶりに会って、引き締まった表情に驚いた。まるで戦場に赴く若武者といった風情。とはいえ彼は常に明るく爽やかな好青年。酔って乱れたこともない。若手ソムリエ仲間で山形タケダワイナリーに遊びに行った時も、ちゃんとお礼のお手紙を送ったのは彼だけだった。礼儀正しさも魅力の一つ。そのうえ仲間の誕生日にはサプライズを用意する茶目っ気もある。同業の奥様と1歳の女の子の父。心より健闘を祈っている。


  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます