マンション物件選びのポイント/マンションの間取り

誰も教えてくれない間取りの見方2. 立体で捉える(3ページ目)

「平面」はプラン図をみればおおよそ想像できると思いますが、「立体」はどうでしょう。ベテラン一級建築士の、「立体」で捉える独創的な間取りの見方をご紹介します。

大久保 恭子

執筆者:大久保 恭子

これからの家族と住まいガイド

ゆとりある階高は、将来を考えると有利

階高が充分あれば、二重天井、二重床にしても高い天井高が確保されます。極端なことを言えば、中古のマンションで階高が高ければ直天井、直床であってもリフォームで直すことが出来る場合もあります。

ゆとりのある階高であれば、将来のリフォームやメンテナンス面で有利です。デザインバランスにもよりますが、天井が高ければ広々とした空間になりやすいですし、例えば壁一面に収納を造った時の収納力も大きくなります。

単純計算ですが、例えば60平米の住戸の場合、階高が2.9mと3.0mでは専有体積で6立米の差がでることになります。6立米といえば、1m×1m×6mの空間ボリューム、結構大きな差です。にもかかわらず、このふたつの住戸の価格が同じだとしたらどうでしょう? 開放感やリフォームのしやすさ、収納力などに差があるのは歴然としているのに、そのあたりは勘案されていないわけです。意外な盲点だと思いませんか?

建物を平面だけで考えずに、立体として意識すると新たな視点も生まれると思います。モデルルームでは、「階高は何mですか?」と質問してみたら如何でしょうか。
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