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営業プロセスの見える化でモノが売れない原因を探る

モノが売れないと値下げをしたら売れるのではと考えてしまいがちですが本当に価格だけの問題でしょうか。中小企業の多くは受注までの営業プロセスを見える化していません。見える化によってモノが売れない原因を探りましょう。

水谷 哲也

執筆者:水谷 哲也

企業のIT活用ガイド

 モノが売れないと値下げをしたら売れるのではと考えてしまいがちですが本当に価格だけの問題でしょうか。中小企業の多くは受注までの営業プロセスを見える化していません。見える化によってモノが売れない原因を探りましょう。

中小企業の多くは営業プロセスを見える化していない

中小企業の多くは営業プロセスを見える化していない

中小企業の多くは営業プロセスを見える化していない

企業むけにノベルティグッズを販売している会社から、売上がおもうようにあがらず、なんとか改善したいと相談がありました。

アドバイザー:「営業担当は何名いますか?」

社長:「私をいれて4名です。受注をもっと増やすためには、やっぱり値下げしたほうがよいでしょうか。」

アドバイザー:「値下げの検討前に、まずは引き合いから受注までの流れを教えていただけませんか?」

社長:「紹介やホームページ経由で引き合いがあると、営業が相手の会社に出向いて商談します。そのまま発注というケースはほとんどなく、合見積もりを出し受注できたら契約、納品という流れです。リピータからの注文は30%ほどです。」

アドバイザー:「営業ではどういった管理をされていますか?」

社長:「管理しているのは営業社員ごとの契約数で、月間で実績をまとめボーナスに反映させています。」

アドバイザー:「それ以外には?」

社長:「特にないですね。」

アドバイザー:「まずは営業プロセスの見える化をしましょう。」

営業プロセスのごとの数字を集め、原因を探る

営業プロセスのごとの数字を集め、原因を探る

営業プロセスのごとの数字を集め、原因を探る

多くの中小企業では営業プロセスの管理をしていません。最初に営業プロセスの見える化を行い、売上が上がらない原因がどこにあるか探らなければなりません。

アドバイザー:「御社の営業プロセスは引合、見積、受注の3工程になっています。今日から1ケ月でよいので、営業担当にそれぞれ1ケ月の間にあった引合数、見積提出数、受注数を出すように言ってください。もちろん社長の分も含みます。最終的にエクセルにまとめてもらえますか。」

アドバイザーが1ケ月後に会社に出向くと、営業4人分の数字がまとまっていました。

引合数 300  見積提出数 80  受注数 50
受注単価(平均)は100,000円

アドバイザー:「売上を求めるには受注数と何が必要になりますか。」

社長:「受注数×受注単価ですね。」

アドバイザー:「では売上を見積提出数から計算しようとすると他になにが必要ですか。」

社長:「見積提出数からですか、売上を計算しようとするとなにかな、受注になる確率かなあ、そうか受注率か。」

アドバイザー:「その通りです。売上は見積提出数×受注率×受注単価となります。同じように引合数で売上を考えてみましょう。」

社長:「引合数で同じように考えると見積が出せた確率かなあ。見積提出率ですか。」

アドバイザー:「そうです。売上は引合数×見積提出率×受注率×受注単価で計算できます。」

売上 = 引合数 × 見積提出率 × 受注率 × 受注単価

式を置き換えると
売上 = 引合数 × (見積提出数/引合数) × (受注数/見積提出数) × 受注単価

となります。
次に営業プロセスから改善ポイントをみつけます。
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