投資金額を決める方法とは
夢はかなえたいけど値動きは心配…投資をスムーズに始められる金額って?
そのうえで、「現在のお金の状態から投資にまわせる手持資金と毎月の積立可能額を把握」⇒「何%の利回りで目標金額を達成できるのかを確認」⇒「その利回りが今の投資環境で実現可能かどうか、想定される運用成績のぶれ幅が自分に許容できるかどうかを検討」という流れを踏んで、投資金額を決めていきます(投資金額を決める手順については、「いくらではじめる!?投資信託への投資金額」をご参照ください)。
とはいえ、これまで預金オンリーで値動きに慣れない人にとって、毎月数万円を投資信託に掛けていくといった行動を起こすのは結構勇気がいるもの。「やはり最初は、失敗しても良いと思える金額で試したい」と考える人が多いようです。そんな人におすすめなのが、次のような方法です。
試しに買ってみるなら「貯蓄額の3か月分」
「失敗しても良いと思える金額」というのは人それぞれですが、まず“毎月の貯蓄金額の3か月分”をイメージしてみてください。例えば、月5万円の貯蓄ができている家計であれば15万円。この金額以内であれば、かりに投資で大きな損失が出ても3か月程度でカバーできると考えることができます。これが貯蓄6か月分、1年分のイメージだと、ハードルが高く感じる人が多く、「3か月で挽回できるなら」と思える場合が多いようです。3か月分でも心配、という人は、2か月分、1か月分を考えればよいでしょう。もちろん、投資信託は数多くの銘柄に分散投資されているので、万が一の場合でも投資資金がすべてパーになることはありません。リーマンショックが起こった最悪の年でも、基本の4資産(国内外の株と債券)に均等に分散投資していた場合で30%程度のマイナスです。新興国の単一国に投資する商品などでは70%もマイナスになったものもありますが、世界の株と債券に分散投資していれば資産の増減のブレはそれほど大きくありませんので、一般的な「投資」のイメージよりもゆったりとした気持ちで保有を続けられるはずです(分散投資については、「効果抜群!投資信託の組み合わせ術」をご参照ください)。
購入タイミングは分散させて
「毎月の貯蓄金額の3か月分なら」と始めることができても、複数回に分けて購入することを忘れずに。たとえば15万円のおためし金額であれば、2~30,000円×6か月、もしくは10,000円×15か月などで投資します。少額といえども、購入タイミングは分散させて高値掴みの失敗を避けましょう(時間分散の効果については「初心者にオススメな投資信託の積立って?」をご参照ください)。おためし金額を投入した時点でまだ様子を見たいと思ったら、積立をストップしてしばらく保有をつづけてみます。ある程度自信を持てるようになってきた時に、自分の目標に合った投資金額を設定し、資産運用に取り組んでいってください。
資産運用は早く始めるに越したことはない
自分に合った資産運用は早く始めるに越したことはありません。早く始めれば始めるほど複利の効果が期待できますし、夢の実現の可能性が高くなります(複利効果については、「複利の力は偉大!コツコツ投資でリッチをめざそう」をご参考ください)。おためし金額で投資してみて、中には「やっぱり投資は自分に合わないな」と思う人もいます。それなら、節約力を高めるなど自分に合った方向で目標金額を目指せばよいわけです。時間は大きな味方。投資をする前に迷っている人は、まずは自分のタイプを知るためにも、この方法で第一歩を踏み出してみてはいかがでしょう。【関連記事】
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