ESGファンドは純資産額を1年で4倍増に伸ばした

環境(Environment)・社会(Social)・企業統治(Governance)の頭文字をとった「ESG」投資。投資対象を選ぶ際にESGに対する取り組みを反映させて運用されるのがESGファンドです。2020年7月、アセットマネジメントOneが運用する「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)」が、運用開始時に約3800億円と歴代2位の資金を集めたことから人気に拍車かけたようです。
 

ESGファンドの純資産総額は2021年3月末で約2兆4500億円と、1年前と比較すると4倍もの残高を増やしています。昨年度、個人投資家は日本株ファンドを1兆4000億円も売り越した一方、海外株ファンドは4兆7000億円を買い越した要因の1つにESGファンド人気が一役買っていると考えられます。
 

機関投資家からの評価が高いコムジェスト・アセットマネジメント

人気を集めているESGファンドですが、資金を集めているファンドは運用履歴が短いものばかりです。人気に火が付いたのが1年前くらいからなので致し方ない面もありますが、中には中長期の運用履歴を保有するファンドがあることを見逃してはなりません。

その運用会社がフランスの初の独立系運用会社である「コムジェスト・アセットマネジメント(コムジェスト・グループ)」です。正確には公募ファンドとして運用履歴があるのではなく、同社の投資戦略(投資スタイル)として投資対象により15~30年の運用履歴があるのです。
 
あまり見聞きしない運用会社かもしれませんが、コムジェスト・アセットマネジメントは個人投資家より法人(機関投資家)からの支持が高い運用会社です。個人向けであれば、セゾン投信の「セゾン資産形成の達人ファンド」の欧州株、新興国株、日本株式(一部)の運用を行っているのが同社なのです。
 
同社はESGという言葉ができる前から、いち早くこの観点に基づいた分析を投資のコアとしてきました。同社の代表取締役・高橋庸介氏が、やっと世の中がその運用スタイルに追いついてきたと述べていることが印象的でした。
 

国内株式と世界株式の2本を同時設定

ESG運用の真打ちの1社といえるコムジェスト・アセットマネジメントが新規設定したのが、「ESGフォーカスコムジェスト・クオリティグロース・日本株式ファンド」「ESGフォーカスコムジェスト・クオリティグロース・世界株式ファンド」の2本のファンドです。交付目論見書などを見ると、運用・設定は「新生インベストメント・マネジメント」になっていますが、実質的な運用はコムジェスト・グループが行っています。

2本のファンドに共通するのは、投資判断においてESG分析を重視。日本株式型は日本株の、世界株式型は世界の「クオリティグロース企業」を厳選し、長期投資を行って運用されます。4月末現在、購入できるのは新生銀行とエース証券の2社ですが、順次取扱金融機関は増やしていく予定です。

同じ投資戦略で運用が行われている円ベースの運用成績は、日本株式(運用開始は1994年4月)が過去3年での年率換算で16.66%(2.15%)、過去5年が16.79%(5.50%)、2009年7月来15.64%(8.23%)となっています。( )内の数字はTOPIXのトータルリターンです。

海外株式(運用開始は1991年7月)が過去3年での年率換算で12.79%(6.91%)、過去5年が13.88%(8.88%)、2008年来9.83%(5.23%)となっています。( )内の数字はMSCI ACWIです。

過去の運用成績は将来の運用成績を保証するものではありませんが、指標となる指数を大幅に上回っていることから期待ができるファンドといえるのではないでしょうか。運用環境は良い局面も悪い局面もありますが、2つの投資戦略はいくつもの大幅調整(急落局面)を乗り切ってきた運用のノウハウがあると思われるからです。注目のESGファンドといえるでしょう。

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