平成の30年間総まとめ!女の子の名前人気ランキングTOP10

平成 女の子 名前 ランキング

好きな漢字に「子」を付けることが多かった女の子の名づけの方法は崩れた。また外国を真似するのではなく伝統的な日本の姿を守りたい、自然破壊への不安の表れも見られ、自然や古風な名前が人気に

 
順位 名前 読み
第1位 美咲 ミサキ
第2位 アオイ
第3位 陽菜 ヒナ
第4位 さくら サクラ
第5位 アイ
第6位 結衣 ユイ
第7位 七海 ナナミ
第8位 愛美 マナミ
第9位 未来 ミライ
第10位 美月 ミツキ
明治安田生命より今年の名づけランキングとともに、平成の時代のランキングも発表されました(出典:明治安田生命発表の名前ランキング2018)。でも実はどんな名前に人気があったかという順位よりも、むしろそれをもとに、どのような発想の「名づけ」が行われたのかを知ることのほうが意味のある重要なことなのです。

【INDEX】
平成30年間の名づけの特徴
音やイメージから作る名前が主流に
自然界を表す字が爆発的に増えた
おおらかで優しい人間関係を表す名前が多い
平成の有名人の影響を受けた名前
キラキラネームや読めない名前が増えた
男女の分からない中立的な名前が増えた
女の子に漢字一文字の名前が増えた
平成に増やされた漢字の影響は?
名づけの傾向から見た平成の社会
おまけ:平成の年号に秘められた意味
 

平成30年間の名づけの特徴

名づけにはいろいろな方法がありますが、いつの時代でも一定の数の人がしている名づけがあります。たとえば、家の習慣や家族の繋がりを重視する名づけ(例:親子で同じ字を使う)、また人間の能力や性格、目標などを表現する名づけ(博、優、純、真の字などの字を入れる)、また字画占いに従う名づけなどです。

そして年号を記念する名づけもあり、大正時代は「正」の字が、昭和の時代には「昭」「和」の字が名前に多く使われました。平成になった直後には成美(なるみ)という名が一時的に増えましたが、ただそのほかには平成の時代にとくに年号を記念する名づけが流行した形跡はありません。

また人気の名前というのは、年によって順位が変わることはあっても、名前そのものはあまり大きく変化はしません。しかし「名づけ」に関しては平成の30年間の中では特徴的な傾向というものも見られました。それは次のようなことがらです。
 

平成の時代は、音やイメージから作る名前が主流になった

昔の女の子の名づけといえば、好きな漢字を決め、それに単純につ「子」をけることが多かったのですが、昭和の終わりごろからそうした名づけのパターンが崩れ、平成になってからは、漢字ではなく、音やイメージを浮かべながら名前を考えることが主流になりました。この名づけは親の好み、本音が表現されやすく、平成の名づけの良い所といえます。

また昭和の時代は、女の子は「かずこ」など3音の呼び名が普通でしたが、平成の時代は「りこ」「さき」など2音の呼び名が増えたのも大きな流れと言えるでしょう。
 

平成の時代は、自然界を表す字が爆発的に増えた

人気の名前には、その時代、その社会に足りないものが表現されます。平成の時代は名前に使われる字に大きな特徴が見られました。自然界に関する字が非常に多かったことです。昭和の時代にも太陽の「陽」など、自然界を表す人気の字はありましたが、平成に入るとなかば常識のように、海、空、太陽、星、季節、動物、植物、色、音、風、などに関する字で名前が作られるようになりました。

■女の子に人気のある自然界に関する字

美 奈 花 菜 莉 咲 香 彩 音 梨 実 穂 陽 月 華 芽 桜 杏 葉 羽 楓 麻 茉 葵 沙 柚 理 日 玲 明 果 璃 夏 海 未 晴 生 萌 春 朱 季 瑛 英 舞 志 桃 紅 光 雪 珠


自然界の文字が爆発的に増えた背景は、日本全体が都市化され、自然と接する機会が少なくなったこと、そして自然環境が破壊されていくことへの不安の表れと見ることができます。また自然を表す字は言い替えれば、結婚式場や旅館の部屋の名前にもよく使われる和風の字でもあります。今やあらゆる意味で世界が日本に関心を向けており、私たち日本人も外国をまねることより、日本の良さを守りたいという意識が強くなっているはずです。

自然界を表す字が好まれ、名前に使わる傾向はおそらく今後も続くことでしょう。

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平成の時代は、おおらかで優しい人間関係を表す字も多かった

人は、生きている環境に欠けていることを表す字が好きになり、名前に使いたくなるものです。たとえば無医村が多く、病死の多かった時代には長生きをあらわす「千代子」「久子」などの名が流行しました。

平成の時代に女の子で人気の高かった字が、「優」「心」「結」の字です。今は単身世帯が増え、買い物ですら無言でする時代、人間同士のコミュニケーションが急速に薄れ、何十万人もの高齢者が行方不明という先進国では珍しい社会になってしまっています。陰湿ないじめやストーカーも多く、図体のでかい男が老女のバッグをひったくるような犯罪も珍しくなくなった中で、多くの人が人間の優しさ、心のふれ合い、深い結びつきを願ってきた時代と見ることができます。

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平成の時代の有名人の影響

人気順位が上がった名前は、著名人の影響だと言われることが多いですが、名前の順位というのは常に動くもので、必ずしもそのように断定はできません。ただ明らかに著名人の影響で世の中に増えたとか、また順位を押し上げ、人気を持続させたと考えられるケースはあります。

1990(平成2)に秋篠宮様と紀子様のご成婚があり、長女が真子様と名づけられました。この頃から「りこ」「まこ」「なこ」「ここ」など「子」のつく2音の名前が増え始め、今でも「りこ」の名前はずっと人気を保っています。

2006(平成18)年、悠仁(ひさひと)様のご誕生のあと、悠の字が男女ともにますます人気が上がりました。また有名人の活躍で増えたと思われる名前に、「あゆみ」「ひかる」「ななこ」などがあります。もちろん浜崎あゆみさん、西田ひかるさん、宇多田ヒカルさん、松嶋菜々子さんの影響と思われます。 そのほか名前の人気を維持させたり、さらに押し上げたと思われる有名人は、浅田真央さん・鮫島彩さん・藤原さくらさん・山本美月さん・小嶋陽菜さん、宮脇咲良さん・新垣結衣さん、などです。
 

キラキラネームや読めない名前が増えた

平成の一つの特徴として、いわゆるキラキラネームと呼ばれた超奇抜な名前の増加が挙げられるでしょう。これは新しいトレンドのようにも言われましたが、実は大正から昭和の前半にもよく見られた古い名づけの一つなのです。これが平成に入ってから再び少しずつ増えて平成20年代には全盛期に入りました。といってもつけた人は全体から見れば少数派ですし、平成も終わりに近づく頃には、そういう名前を見ても誰も驚かず、むしろ陳腐になって頭打ちになってきたようです。キラキラネームは今後は衰退しそうです。

ただし特別に奇抜ではなくても、辞典に無い読み方で人に読めない名前は依然として増えつつあります。それは平成の中頃からは人気名前の中にも入ってきました。平成30年発表の人気名前を見ても、女の子の約11%が辞典に無い読み方の名前をつけられています。

ただし辞典に無くても、人気名前になったために多くの人に読める、という名前もあらわれてはいます。たとえば平成の人気の名の一つである「結愛」は「ゆあ」と読まれることが多いですが、もともと愛の字に「あ」という読み方はありません。でも結愛の名をみなが「ゆあ」と読んでくれれば、それほど不便ではないことにもなります。名字の東海林(しょうじ)さんや長谷川(はせがわ)さんみたいなものです。

ちなみに、「名前の読み方に関する法律は無いから、どう読ませても自由だ」という話も流れています。でも漢字の読み方は個人が勝手に決めるものではありません。名前のふりがなも親の良識にまかされていて、わざわざ法律で決めてはいませんが、法律が無いから良識を捨てていい、ということではありません

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男女の分からない中立的な名前が増えた

さらに、これもあまり良いこととは言えませんが、男女両方につけられる、いわゆる性別不明の名前も平成を通じて少しづつ増えています。平成30年発表の人気名前でも、女の子の6%ほどが、性別不明の名がつけられています。

ただしこれには事情があります。知らずにつけてしまう人も多いのです。また男女不明の名といっても、ほとんどが男の子に女の子の名がつけられたことから起きています。たとえば「あおい」「はる」「ひなた」「みずき」」「しおん」「まひろ」などの呼び名は、平成の初めには女の子にしか居なかったのが、次第に男の子にもつけられてしまったものです。最近では「玲」「楓」という女の子の名が男の子にもかなりつけられています。

もともと女の子の名であったものが、結果として性別不明になってしまったとなれば、女の子につけた親に落ち度はなく、むしろ親子ともども被害者だということにもなります。

逆に平成の初め頃に男女両方につけられていた「りん」という呼び名は、その後次第に女の子に多くなって、平成の終わり頃には圧倒的に女の子の名になっています。

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平成の時代は、女の子に漢字一文字の名前が増えた

女の子の漢字一文字の名前は、昭和50年代より増え始めましたが、平成の時代ではごく普通になりました。一文字の名前というのは親に「目標をもて」「努力しろ」という明確な価値観がある場合につけられる傾向があります。昭和の時代はそういう価値観とともに男の子によく一文字の名前がつけられました。

平成の時代は女の子も同じように人生目標を与えるような感覚で名づけがされることが多くなったということでしょう。これは男の子に女の子の名をつける人が多くなったことと裏おもてにつながることかもしれません。

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平成に増やされた漢字の影響

名前に使える漢字の数は法律で決められていて、その数は平成の間に7回増やされています。そのうち表にあげた漢字は、その後名前によく使われるようになった人気の字です。このように使用できる漢字が追加されたことも名づけに影響を与えています。

ただよく誤解もされるのですが、これは名前に使いたいという私たち国民の希望をもとに漢字が増やされて、それが流行したのではありません。名前に使える漢字が増やされる時は、希望が多いかどうか、名前に向く字かどうかはまったく吟味されません。無作為に大量に増やされた後で、たまたまそのうちのごく一部の漢字に人気が出てきたということです。
 
追加された年 追加された数 女の子に人気の出た字
1990(平成2)年 118字 凜凪叶柚栞澪琳蒼蓮
2004(平成16)年 493字体 苺凛
 

名づけの傾向から見た平成の社会とは?

以上のように、平成の名づけで良い特徴は、音やイメージを浮かべて名前を作ることが主流になったことでしょう。これは音や映像に囲まれて暮らしている今の環境をよく表しています

逆にあまり好ましくないことを挙げれば、一部にですが、社会を意識できない名づけも増えたことです。名づけの際に初めから「人に読めるかどうかは気にならない」「男女はわからなくてもいい」と言われる人もいます。これは実は古い発想で、小さな村で顔見知りの人とだけ暮らす人が多かった時代は、そういう名づけでも良かったのです。

ただ今の時代の私達は、イヤでも広い社会とつながっています。知らない人に電話をしなければならなかったり、厳粛な場で大勢の前で名前を呼ばれたり、意識不明の状態で病院に運ばれることだって無いとも限りません。名づけはそうした広い社会の、あらゆる場面を想像しながらやる、という気遣いが必要です。人に読めない名前、男女を間違える名前は、社会で混乱を起こし、多くの人に迷惑がかかります

そうした名前をわざわざつけようとするのは、社会に対するレジスタンスかもしれません。なぜならその人達がよく口にするのが「個性」と「自由」なのです。誰も干渉していないのに「自由」を叫ぶのは、縛られてきたような感覚があるわけです。そして無抵抗な赤ん坊の名づけが、個性や自由を感じとる最後の砦になっているとしたら、気の毒で深刻な話です。

名づけの傾向は、社会に欠けているものを知る手掛かりでもあります。物質的なことやITやAIばかりが話題にされてきた反面、精神面がなおざりにされてはいなかったか。若い人にみな同じ価値観を押しつけ、同じ競争をさせ、1人1人が自分の生き方についてゆっくり自由に考える環境を奪うようなことはなかったか、平成の名づけはそんなこともうかがわせてもいるのです。
 

おまけ:平成の年号に秘められた意味

名前には不足しているものが表現される、というのは年号でも同じでした。平成という年号がつけられた当時の日本には、女性の能力や生き方に対する関心と、国防や軍事に対する関心が欠けていたのです

名前には不足しているものが表現される、というのは年号でも同じでした。平成という年号がつけられた当時の日本には、女性の能力や生き方に対する関心と、国防や軍事に対する関心が欠けていたのです


人の名前だけでなく、平成という年号自体も名前の一つです。その名前にはどんな意味が隠されていたのでしょうか。

年号が発表された当時は、「平成は平和を達成するという意味だ」などと言われましたが、名づけの専門職の目かたこの年号を見て、ある雑誌に「平成は女性の立場が重要になることを表し、また戦争に縁のある年号である」と書きました

女性の社会進出についてはある程度予測はされていたことでしょうが、やはり昭和と平成ではまるで違います。多くの女性議員が活躍し、男女参画を掲げた施設や行事も盛んになり、スポーツでも、社会運動でも、女性のパワーには目を見張るものがありました。女性は男性と同じ価値観をもち同じ生き方をすることで、地位も向上し、苦労や責任も背負うようになったのです。それは女の子に一文字の名前が増えたり、男女不明の名前が増えたことにも表れていました。

平成の年号から戦争を想像した人はいなかったでしょうが、平成になってまもなく、日本人に戦死者が出ました。カンボジアでボランティアで働いていた青年と、そして文民警察官です。その後は湾岸戦争で多額の軍事費を負担し、以後世界各地に自衛隊が派遣され、海外で取材をしていた多くの日本人ジャーナリストが拘束、殺害され、ついには自国の領海や領空に外国の軍隊が入り込んだり、ミサイルを何度も撃ち込まれるという、珍しい国になってしまいました。

名前には不足しているものが表現される、というのは年号でも同じでした。平成という年号がつけられた当時の日本には、女性の能力や生き方に対する関心と、国防や軍事に対する関心が欠けていたのです。

 

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