パンデュースのパンにはいつもちょっと驚きがある
たとえばあんパン。パンデュースのカラーである緑のプライスカードに「気持ちがやさしくなるあんぱんです」と書いてある「やさしいあんぱん」(160円)は黒ケシの実がたっぷりついて香ばしい。中に形を残して炊き上げた上質な小豆の粒あんが入っています。「白ごまあんぱん」(160円)は全粒粉100%の生地に白ごまペースト入りの白あんを包んでいます。米山さんイチオシ、「ほっこり白あん」(160円)は白手亡豆の風味を生かすように甜菜糖で丁寧に炊いてあります。和菓子のような繊細な味わいと手仕事を感じます。
「ほっこり白あん」「やさしいあんぱん」
たとえばカレーパン。三角形に包みこんだ「大人のカレーパンR18」(180円)はウマズグリーンペッパー(青唐辛子ベースの辛味調味料)入りの辛口。「やっぱりカレーパン」(160円)は京町堀ナビンさんのスパイシーなカレーパン。普通の見かけながら、これもまたノンフライタイプです。そして「ほうれん草とグリーンカレーのフォカッチャ」(180円)なんていうのもあります。
パンデュースでは、あんパンやカレーパンなど、誰でも知っているはずのお馴染みのパンが、お馴染みの形をしていなかったり、はっとする味わいだったり、ネーミングがおもしろくて思わず微笑んでしまったりするのです。いつも、自分が知っているはずのパンに「新しく出合う」感じがあるのです。
「紅茶のメロンパン」
「紅茶のメロンパン」(160円)もしかり。皮にも生地にも紅茶店(芦屋UF-fu)特製のアールグレイパウダー入り。人工的な香料を使わずに作っているので、香りや味が極めてナチュラル。ほっとする味わいです。
これが米山さんがこの店のテーマに掲げた「チープではないけれど、高級でもない、上質な普段着」的なパンということかな、と思います。
上等山食
今回は「みんなの」パンデュースということで、通好みのハードなルヴァン系のパンは少なめなのだそうですが、その代わりに登場したのが「上等食パン」です。これは練乳を少し配合しているのでほんのり甘め、もっちりしっとりした湯種のパンで、そのまま食べるのがおすすめ。ソフトながらクープの美しい「気になるボール」(280円)も同じ生地で作られています。
「気になるボール」