川を中心に発達した町として、加古川についてお話したいと思います。
釣り好きの人には、加古川はよく知られた川です。
全長96キロで兵庫県で最長の河川であり、1級河川にも指定されており、上流から下流まで太公望が釣り糸を垂れている姿を見られます。
私も中学生の頃、加古川の下流でカレイ釣りに興じたものです。
もともと、瀬戸内海の寄港地や漁村に過ぎなかった加古川河口は、関が原合戦に池田輝政が姫路城主になってから急速に発展したようです。
輝政は加古川の河口に港の建設に着手し、周辺の住民に諸役免除の特典を与えて水路を掘らせると同時に、加古川と内陸部を結ぶ舟運路を整備・拡張に努めました。
また輝政を初め、歴代の城主も周辺の産業の振興に力を注いだので、加古川河口周辺の町は飛躍的に発展し、「元和寛永の頃、最大に繁栄せしなり(中略)大小軒を連ねて4千余屋、売買の道広く、川より海より運びくる貨物、日に万舟を交易す」といわれるほどの繁栄をもたらせたと言います。(とっておき東播磨)
現在では、先にあげた釣りはもとより、ウインドサーフィンやレガッタも盛んに行われ、河川敷ではマラソン大会やバーベキューなどにも楽しまれているようです。
もちろん、毎年夏に行われる加古川祭では、河川敷から打ち上げられる花火が祭りのフィナーレを飾るのです。