四種混合ワクチンとは

注射器

四種混合ワクチンは、2012年11月から定期接種になりました

四種混合ワクチンは、従来の「三種混合ワクチン」である「DPTワクチン」に「不活化ポリオワクチン」を混合したワクチンです。そのため、注射回数が減るメリットは大きいです。このワクチンは定期接種で、予防接種法に基づき定期的に公費で接種することになります。

四種混合ワクチンで予防できる病気は、次の4つです。

■ジフテリア(Diphtheria)
気管が狭くなる病気。詳細は「クループ症候群の症状・治療・予防」参照。

■百日咳(Pertussis)
咳症状がひどく、100日近く咳が続く病気。詳細は「百日咳の原因・症状・合併症」「百日咳の治療法・予防法」参照。

■破傷風(Tetanus)
筋肉が硬直する病気で怪我が原因になる病気。詳細は「破傷風の症状・治療・予防」参照。

■ポリオ(Polio)
手足、特に足が麻痺する病気。詳細は「ポリオの原因、症状、検査」・「ポリオの治療と予防」参照。

ポリオに対するワクチンは不活化ワクチンで、ウイルスを無毒化したワクチンになります。

四種混合ワクチンを受ける対象年齢と接種間隔・追加接種

DPT-IPV

四種混合ワクチンです(提供:田辺三菱製薬)

基本的には三種混合ワクチンと同じで、1期に初回と追加を受けます。1期は生後3ヶ月から90ヶ月(7歳6ヶ月)までに行います。1期の初回は20日~56日の間隔を空けて3回、3回終了後、6ヶ月以上空けて、1回追加接種を受けることになります。

標準的な接種方法は生後3ヶ月に達した時から1歳までに1期初回を終え、1期初回接種の3回が終わってから1年から1年半の間に追加を行います。

2期は日本ではジフテリアと破傷風の二種混合ワクチンですので、四種混合ワクチンは1期のみ(初回と追加あわせて4回)接種します。

四種混合ワクチンを受けてから、別のワクチンを接種するまでに空ける期間は、6日以上です。できるだけ接種間隔を守ることが定期接種で推奨されていますが、もし、風邪を引いたりして、予定通りできずに間隔があいてしまっても、大事なのは回数ですので、規定されている回数を行うことになります。

四種混合ワクチンの接種量と種類

上腕の皮下に注射し、左右交互に接種します。1回0.5mlです。左右交互にするのは、四種混合ワクチン接種で皮下にしこりができる可能性があるからです。四種混合ワクチンでも三種混合ワクチンと不活化ポリオワクチンの同時接種と同等の免疫力が報告されています。

現在、四種混合ワクチンは、3つの製薬会社で発売されています。

■三種混合ワクチンにポリオ生ワクチンであるセービン株を不活化した不活化ポリオワクチンを混合したワクチン
  • テトラビック…阪大微研(田辺三菱)
  • クアトロバック…化血研(アステラス製薬)
■三種混合ワクチンにポリオの野生株を不活化した不活化ポリオワクチンを混合したワクチン
  • スクエアキッズ…北里(ジャパンワクチン)

四種混合ワクチンの副作用・副反応

副作用としては、注射部位が赤くなったり、腫れたり、痛み、しこりが挙げられます。発熱や不機嫌などの全身の副作用もありますが、2~3日で消失します。また、接種回数が増えると、腫れる頻度も増えます。1回目で7日までの腫れは6.2%ですが、追加で7日までの腫れは23.0%です。

三種混合ワクチンにはアルミニウムが含まれているので、四種混合ワクチンでも、注射部位でのアルミニウムの吸収が遅く、1~2ヶ月間はしこりが残ります。そのため、できるだけ左右の腕に交互に接種します。

四種混合ワクチンの今後

三種混合ワクチン接種を受けた人、不活化ポリオワクチン接種を受けた人でも、現在は、すべて、四種混合ワクチン接種になりました。三種混合ワクチンの製造が四種混合ワクチン製造のために、ほとんど製造されなくなったためです。ポリオワクチン接種年齢はほとんど、不活化になったこともあって、三種混合ワクチンの需要がなくなったのも影響しています。

2015年時点で、四種混合ワクチンは、4回接種で終了していますが、今後、ポリオ抗体の状態や成人の百日咳への罹患状況を見ながら、追加接種が検討される可能性もあります。
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