破傷風とは

破傷風とは土壌にいる破傷風菌が傷から体に侵入し、体内で増殖しながら毒素を出してしまう病気。この毒素は、運動に関わる運動神経に入り込んで、脳に侵入し、脳での運動神経を興奮させてしまうため、全身に痙攣が起こってしまいます。

この破傷風菌は、土壌のどこにでも存在し、古釘や切り株などを踏み抜いた深い傷から侵入することが多いため、山などで怪我をすると危険です。破傷風菌は空気のあるところでは「芽胞(がほう)」と言って、いわゆる冬眠状態になっていて、菌にとってよい環境になると増殖します。従って、空気に触れる浅い傷の場合は菌は増殖しにくく、毒素も出しにくいので、あまり心配する必要はありません。

破傷風の症状

毒素による進行によって、症状が変わっていきます。菌が体に入って症状が出るまで、4~14日。はっきりとした症状の出ない時期では、1日から数日間で全身の違和感や顎が疲れた感じなどの「前駆症状」が見られます。

その後、口が開かなくなります(牙関緊急と言います)。物が噛めなくなったり、飲み込めなくなったり、顔の筋肉が突っ張ってまるで笑っているように見える症状(痙笑と言います)が出ることもあります。

後弓反張とは自分の意志とは関係なく後ろに反り返る感じです。

後弓反張とは自分の意志とは関係なく後ろに反り返る感じです。

さらに1~数日を経て、全身の固まったような痙攣が起こります(強直性痙攣)。弓状に反り返って(後弓反張)、小さな音や光に反応して痙攣を起こすようになります。呼吸を動かす筋肉も痙攣を起こしすため、息ができなくなります。意識はあるので、痙攣時には、激しい痛みを感じてしまうようです。

やがて毒素が減ると、回復してきます。治るまでに3~6週間かかると言われています。

破傷風は、主に上記の症状から診断します。

次のページで治療と予防、合併症について説明します。