子供の病気/その他の子供に多い病気

破傷風の症状・治療・予防(2ページ目)

破傷風は、土壌にいる破傷風菌によって起こる病気。DPT三種混合ワクチンによって少なくなった病気ですが、全身に痙攣を起こるため、痙攣時の呼吸困難や骨折の危険には注意が必要です。破傷風の症状、治療法、予防法について、わかりやすく解説します。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド

破傷風の治療法

菌を体に入れないために傷を洗って消毒することが大切です

菌を体に入れないために傷を洗って消毒することが大切です

破傷風菌を減らすために、10~14日間長期に渡って、静脈から抗生物質を使います。また、傷口を切開して空気を入れ、感染した部分を取り除きます。

破傷風は毒素も原因なので、破傷風の毒素を減らすために、ヒト破傷風免疫グロブリンを注射します。

痙攣を抑える治療を行います。抗痙攣薬や鎮静薬を使います。

破傷風の予防法

破傷風トキソイド接種が大切。トキソイドは毒素に似た構造で無毒化しています。現在は、三種混合ワクチンとして、ジフテリア、百日咳、破傷風を予防しています。そのために、破傷風患者は減っていますが、お年寄りではやはりまだ注意しないといけない病気です。

深い傷を屋外でした場合は、DPT接種歴が重要で、もしDPT、DTをしていない場合は、破傷風トキソイド接種やヒト破傷風免疫グロブリンを考える必要があります。また、早期に破傷風菌を殺す抗生剤投与が必要です。

破傷風の合併症

激しい痙攣のために、筋肉が壊れてしまったり、背骨が骨折したりする可能性があります。痙攣が起きたときには窒息のリスクがあるので、モニターで監視し、場合によっては人工呼吸器をつけたりして対応します。

破傷風は抗生剤使用や予防接種で減っている病気なので、予防接種をしっかりとしておくことが大切。予防接種は罹るとひどくなる病気を防ぐためにあるのです。
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