チェックしたい指標その4:格付機関による格付け
発行体の信用力を表すのが、スタンダード&プアーズやムーディーズといった格付機関による格付けです。発行体の信用力が落ちて格下げとなれば債券が売られて値下がり(利回りは上昇)し、反対に信用力が向上して格上げとなれば債券価格は上昇(利回りは低下)する傾向があります。「安定的」「ネガティブ」といった格付機関の中期的な見方である格付見通しにも注目しましょう。また、最近では信用度を表す指標として「CDSスプレッド」というものが注目されています。CDSとは、信用リスクをヘッジするために利用されているオプション取引のこと。その取引で支払う保証料の料率をCDSスプレッドといいます。CDSスプレッドは、信用力が低下するほど高くなり、信用力が高くなるほど安くなります。2%を超えてくると要注意、7%を超えると危険、つまり債券価格が大きく値下がりするリスクが高まっているサインといわれているのでご注意ください。
各指標はひとつだけを見て判断するのではなく、複数の指標から総合的に判断することが大切です。経済の大きな動きを自分なりにとらえ、投資先や資産配分の見直しなど長期投資に役立てていきましょう!
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