癒し効果を生むフィトンチッドの「主成分」がIGF-1を増やす
森林浴が抜け毛・薄毛予防にもたらす効果は大きい
私が森林浴をおすすめする理由は、抜け毛・薄毛予防に効果があり、発毛・育毛に期待ができるからです。では、なぜ森なのでしょうか?
皆さんは森林に「フィトンチッド」という物質があり、それが原因になって「森林浴に癒し効果がある」といった話を聞いたことはありませんか? フィトンチッドはロシア語の造語で、フィトン=植物、チッド=殺す、という意味。植物によってつくられる、害虫などを殺す物質を指します。
ちなみに、わさびにも含まれていて、IGF-1を増やす性質がある「6-MS芥子油」という成分も、わさびの茎が害虫によって傷つけられるのを防ぐためにつくられるもの。害虫を殺す(あるいは遠ざける)作用があり、フィトンチッドの一種であると考えられます。
薬用育毛ローションにも使われる「ヒノキチオール」
フィトンチッドの主な成分は「テルペン」という物質で、樹林の中に多く存在しています。すがすがしい気分にさせてくれるヒノキの葉の香りは、50種類以上のテルペンからできていて、その中の代表的な物質に「ヒノキチオール」があります。数多くの歯磨き剤や抗菌剤に用いられているので、ご存じの方も多いでしょう。実験の結果、このヒノキチオールには知覚神経を刺激する作用が認められました。ということは、ヒノキチオールには抜け毛・薄毛予防に効果がある、IGF-1を増やす効果があるというわけです。事実、育毛作用があることがわかっており、ヒノキチオールを含む薬用育毛ローションも販売されています。
というわけで、森で時間を過ごすことが抜け毛・薄毛予防に効果がある理由は、ヒノキチオールに代表される「テルペン」という物質の存在にありました。
そして森には、もう一つ知覚神経を刺激する物質があることがわかっています。これも皆さんにはおなじみの名前のはず。
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