ローファーを敬遠していた方にこそ履いていただきたい!
銀座ヨシノヤのこの秋の新作であるハーフサドルローファーです。自然な着用感はこれまでの著名なローファーになかったもので、凛々しさとカジュアルな雰囲気が同居したデザインも他では意外とありません。なお、この型押しブラウン色は受注生産品となります。7万350円(銀座ヨシノヤ 銀座四丁目店 TEL:03-3562-3871)
実際、この靴も非常に素直なフィット感を有しており、これより高価なインポートのものでも味わえない「ローファーらしからぬ」自然な履き心地を得られます。例えばつま先の小指側が親指側に不自然に押されたり、サドルで甲部が痛みを伴うほど圧迫されたりと言った事とは無縁です。その一方で、歩行中にかかとがスカスカ抜けてしまったり、履き口で足がホールドできずに靴の中で足が泳いでしまうような不具合も起こりません。
このように足との「柔らかな密着」を最重視したため、底付けはハンドソーン・ウェルテッドではなく、このアトリエのもう一つの得意技=マッケイ製法を敢えて採用。履く人によって変化する可能性があるものの、同社の通常の紐靴のハーフサイズ下のもので「ちょうどいい」を妥協無く実感できると思います。
これまで銀座ヨシノヤがこのアトリエに依頼していたスリッポンに比べ、アウトソールを若干厚くし、コバの張り出しも僅かに広くすることで、品格は十二分に保ちつつも見た目に華奢になり過ぎず、今日的なカジュアル感が備わっている点にも注目すべきでしょう。
コバの目付も、従来のものより僅かに荒く入れることで靴全体の印象とのバランスを取っていて、こんな小技が効いてしまうのもそれを手で一つ一つ入れているから! そう、手仕事と言えばつま先のスキンステッチや甲にかけてのモカシン縫いは、ただただ美しい一言に尽きます! 素材の性質上、アッパーがスムースレザーとスウェードとではそれらが異なる縫い仕様にならざるを得ないのですが、手作業だからこその技の使い分けとも申せます。
この靴に合わせたい、イギリス・シンプソン社製のブリーフケースとの2ショットです。こちらは前ページのものに比べ軽快な印象で、仕事以外にも活躍できそうです。持ち手の色を変えてコンビ仕様にするなどの洒落っ気も効いています。17万8500円(銀座ヨシノヤ 銀座四丁目店 TEL:03-3562-3871)
【商品案内】
「ハーフサドルローファー」
・色: 通常生産品…黒・焦げ茶(フランス・アノネイ社製ボカルーカーフ)
受注生産品…茶(フランス・アノネイ社製別注型押しカーフ)、焦げ茶スウェード(イギリス・チャールズFステッド社製スーパーバック)
・底材: シングルレザーソール*ラバーヒール
・製法: マッケイ
・サイズ: 24.0~26.5 EE
・価格: 通常生産品・受注生産品共に7万350円
「イギリス・シンプソン社製ブリーフケース」
・色: 黒(牛革・シュリンクレザー)、茶*焦げ茶(牛革)、焦げ茶*オレンジ(牛革)
・開閉方式: ジッパー&錠前
・サイズ: W43×H30×D8cm(持ち手高さ13cm)
・価格: 17万8500円
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